離脱(withdraw)

このままでは
異なった場所の原発が
異なった原因で
ふたたび爆発するだろう。
自然ではなく原発が原因で
より破滅的になる社会において
住宅ローンで生きる習慣は
優先的に避けるべきである。
個人が銀行に借金する習慣と常識が
もっとも危機的な状況でさえ
生活空間からも
会社からも離脱できなくさせている。
離脱(withdrawal)とは
預金(deposit )に対する払い戻し/回収の意味である。
預金(deposit )の語源は
鉱石・石油などの埋蔵物という堆積した自然の富を意味していた。
つまり、離脱とはある場所に産みだされた
富を回収する行為なのである。

独創性(Originality)

創造的模倣とは傲慢な独創性の出発点である。
シナジェティクスの学習段階でも
すでに詭弁的な模倣が多すぎる。
シナジェティクスの目的は
自然を模倣することではなく
自然を表現することにある。
すべての学習段階は
自然を知らないことに意味がある。
学習の方法は学習内容よりも先に学習されるが故に
学習の方法にシナジェティクス的な革命理論が潜んでいる。
真の独創性(originality)は
人間独自の創造性(creativity)を否定する領域に
到達する方法を含んでいる。

自然の構造

圧縮力と張力の統合過程において
それ自体を超えるどんな目的も形成しない
テンセグリティ構造は
その統合自体が目的なのだ。
圧縮力と張力は、この自然の構造から見れば
非鏡像的で相補的で分離できない部分であり
どの部分からも全体のシステムの機能は推測できない。

道は選べない

金を稼ごうと思ったら、古い道を選ぶ。
そして、反復された思考を受け入れる。
ただ生きているだけの場所から
新しいことをしようと思ったら
どんな道も選べない。
その道はまだ存在しないからではなく
道とは名付けることのできない
まだ反復されていない思考方法だから。

GDPと贈与経済

家事労働が除外されているだけではなく
麻薬取引や売春サービスは日本のGDPでは含まれない。
一定期間に生産された付加価値としての認識はない。
さらに、武器密売、著作権侵害、採掘エネルギー、ウランなどの
地下資源の密輸、有価証券などの偽造、脱税、そして
種々の補助金などの贈与に関与した
GDPとして認識しない地下経済の総額は、
1980年代から世界経済の過半数を超えている。
今回のような解散選挙などによって
GDPで社会をコントロールする仮想現実(=地上経済)だけを
実体として考える前提が人々に刷り込まれているかぎり
人類の現実的なすべての経済活動を把握できる範囲は
あまりにも少ない。

幸福な構造

不幸な人々が、より不幸な出来事によって慰められるように
圧縮材は、さらなる圧縮材によって補強され
構造はより重くなる。
全体は部分の集積から類推されやすくなる。
張力材は、さらなる圧縮材の省略によって
圧縮材をより統合し
構造はより軽量化される。
部分の集積から全体は形成されない
<非物質化(ephemeralization)エフェメラリゼーション>を具現化する。
幸福な出来事が、さらなる幸福な行為によって
幸福を忘れるように。

ユニバーサルジョイント

テンセグリティは
ジオデシック構造とそのパターンの探究から生まれなかった。
バックミンスター・フラーによる
ユニバーサルジョイントの動力学的な構造とパターンの
分析から生まれている。
多軸ユニバーサルジョイントが発明された時には
回転角度を変える動力伝達のための革製の可撓的な結合部品があった。
角度変化の耐える可撓的な結合部品を張力材と見立てた時
圧縮材が不連続なオクテットトラスの
最初のテンセグリティ構造が発見されたのである。
ジオデシック構造を閉じた球状テンセグリティに変換したのは
最小限のテンセグリティ構造が発見された後である。
ジオデシック構造は、圧縮力と張力が分離しないまま
それらが非同時的な相互作用をしている
総三角形化した特殊な場合である。
圧縮力と張力を純粋に分離したテンセグリティ構造原理の発見は
偶然よりもはるかに概念形成のためのモデル言語の構築に依存している。