単独者

誰も記憶していない経験は
非存在であり、
結果的に実在していないと見なされるように、
誰も追試できない理論も
非存在であり、科学的でないにしても
科学者は前例のない概念から始める時
単独者になる自由がある。
そして最初に追試できるチャンスは
つねに単独者にある。
つまり、単独者の経験のない科学者の論文は
追試の必要もないだろう。

密室

アメリカ合衆国は
ベトナム戦争の反対運動を
集団的自衛権によって制圧してきたのである。
集団的自衛権は
内部からの批判を<攻撃>と見なして適用可能である。
集団的自衛権を確立する権限までも
内閣に委任しているわけではないから
彼らは集団的自衛権を確立する過程で
<密室>で必死に協議しているのである。
<密室>こそ民主主義への攻撃である。

翻訳

知識は自らを幾何学的に組織化する。
それがモデルである。
未知なる知識を生成する機能さえも組織化した
シナジェティクスモデルは
モデル言語を翻訳する。
観察者の気づきから
古い知識を終わらせることができる。

物質の遅延

思考から望ましくない余波が生成され
行為から予期しない副産物が生成され
問題解決の方法はついにやってくる。
——風が吹く前に。
思考の副作用(side effect)は
主観的であり
行為の副作用(プリセッション)は
客観的である。
物質化は思考よりも遅れてやってくる。
デザインサイエンスは
遅延反応物質の過程にある。

副産物

梅雨の季節は
スタジオでずっと仕事をすることになる。
問題は減らなかった。
梅雨の雑草の成長速度が加速するように。
夕暮れが終わる頃から
遠くまで拡がる単調な空を見ながら
酒を酌む。
夏が来るまでは
問題は減るよりも増えだろう。
問題がすべて思考の副産物だとしたら。

続)自己愛

発見される相互の関係を
積算ではなく、つねに統合する行為によって
自己愛が優先するシステムへの依存度を知ることができる。
自己愛が優先する社会は絶えず偶像を作り出す。
自分を外から見る経験よりも
内部から見る世界だけを存続させるために。