質量欠損(mass defect)

大規模な宇宙の質量欠損問題 (missing mass problem) が
暗黒物質(ダークマター)の概念を形成した。
ダークエネルギーは
宇宙の質量及びエネルギーの約7割を占める。
この作業仮説上のエネルギーは
偶然にも、地球惑星の全表面積に対する海の占有率に等しい。
ダークマターが26.8%
すべての原子などを含むダークマターでない物質の占有率は
僅か4.9%程度なのである。
質量欠損(mass defect)の概念からは
宇宙の大半の質量を未だ説明できない。
defectとは欠点,欠陥を意味する。
質量欠損(mass defect)という思考言語に
すでに概念上の重要な欠損があるかもしれない。
シナジェティクスでは、defectではなく
崩壊や対消滅を意味するannihilationを使用する。
全体というデフォルトはけっして不足してはいないのである。

理論的洞察

シナジェティクス理論は
世界が如何にあるべきかという知識ではない。
シナジェティクス理論の形成過程は
思考の過程そのものである。
シナジェティクス理論とは、
洞察力の効果的な形式であり、全体を見ることなのである。
これまでの思考言語の牢獄から抜け出るためだけではなく
抜け出たときの世界の見方を表すためである。
言い換えれば、経験が洞察を生むのではなく
経験は洞察によって形成されるのである。
理論的洞察こそが、より有機的な全体を形成する。
そして、ついに洞察力のもっとも効果的な形式を超えた
<宇宙の原理>が発見されるのである。

直観的な実践

シナジェティクスの理論開発者もいない。
その指導者もいない。
何をなすべきか教えてくれる人は誰もいない。
それはシナジェティクス原理を発見するための
最良の条件である。
どのような状況からでも
シナジェティクスモデリングを始めることができる。
手は思考する精密機械であると同時に
作業仮説の直観的な実践者でもあるから。
そして、群れのための思考言語の最初の破壊者である。

2つの加速度

エフェメラリゼーションは
物質とエネルギーだけではなく時間に対しても共に加速する。
クリティカル・パスを学ぶだけではなく
デザインサイエンスを実践することで
はじめてこの2つの加速度を理解し経験できるだろう。
つまり、自分と宇宙との相互作用のことを。

改革者

政治的・経済的な改革者は
人間の根源的変革に対してではなく
社会システムに対して
もっとも有効な防御機能を果たしているように見える。
彼らはこれまでの思考様式
およびその全過程を否定する行為に対して
巧妙に回避するばかりではなく
むしろ妨害するシステムに従事しているだけである。
彼らの思考言語をことごとく否定できる
唯一の愛(=cosmic integrity)からより遠ざかるのは
その見えない統合力をもっとも怖れているからだ。
——–重力に対するように
距離からはけっして逃れることができないにもかかわらず。

シンタックス生成法

方法論は
理論、概念、理念の収集と編集であるが
モデル言語は
それらを構成する基本言語とその生成である。
独創的な方法論には
モデル言語の生成が含まれている。
モデル言語は
個人の独自な経験における一般化に関わっている。
経験の一般化によって
シンタックス(体系、配置)とセマンティック(意味)が
直接的な相互作用をするのである。
独創性は
個人の特殊な経験の違いに求めるよりも
経験の一般化に求められるだろう。
シナジェティクスは
シナジェティクスモデリングの過程において
シンタックスとセマンティックの相互作用の統合化、
つまり、モデル言語の生成とその統合化を
探査しているのである。

蜘蛛産業

圧縮の反対は膨張ではなく
引張りである。
圧縮強さは破壊荷重を断面積で割った値である。
引張強さは細長い材料の断面積で割った値だけでは決まらない。
蜘蛛の糸のように
螺旋構造とβ構造のハイブリッド構造における張力は
物質の表面に移動するからだ。
蜘蛛の糸の驚異的な強度は、断面積だけではなく
その表面積にある。
さらに、蜘蛛の糸の強度や弾性力は糸の含水率に関連し
水分を含んでいれば粘弾性は3倍に変わる。
1990年には、クモ糸を作りだす遺伝子を組み込んだバクテリアに
糸を生成させる軍事的なバイオテクノロジーによって
鉄の5~10倍の張力を獲得している。
現在、すでに伸度と弾性率においても
天然糸を超えた特性をもった人工繊維の合成に成功している。

自己放棄

本質的なテンセグリティを再現するには
あるがままのテンセグリティを見る以外にはない。
テンセグリティは
<より重要な部分>を完全に放棄する方法に到達している。
完全な自己放棄によって
テンセグリティの存在方法と共鳴することができる。