続)デフォルト都市

僕は、他人から借りた知識に依存するすればするほど
生存できない場所に生まれた
子どもの一人だった。
学校から教科書が消えた数年間、
子どもが子どもを教えていた。
つまり、最初の破壊実験が
まだ十分ではなかったからだろう。

デフォルト都市

空中で爆発した最初の原爆が
都市のすべてを吹き飛ばした後の
見晴らしのいい廃墟のままの5年後に生まれた。
その都市では
バラックのシェルターが最初に川沿いに蘇生した。
7つの川が大量の流木を上流から運んでくれたからだ。
もし、その川がなければ
無数の黒い死者のうずくまる
悪臭が漂うひたすら焦げた廃墟だったはずだ。
最小限のバラックの構造材と
そして、生きるための魚と飲料水と燃料は
その川から調達された。
もし、当時の父親がテンセグリティを知っていたなら
最小限のバラックの構造材から生存生活を始めただろう。
そして、ずっとそれに住んでいただろう。
僕が生まれるまで30回以上も引っ越しをしていたのだから。

バラック考

バラックは日本語ではなかったが
第2次世界大戦後
この言葉を日常的に使って暮らさなければならなかった。
バラック(Barracks)とは
<一時的なシェルター>を意味する兵隊のための細長い宿舎である。
細長い横木=Barがその語源である。
テンセグリティは
垂直な圧縮材も水平な圧縮材も存在しない
最初の放射状のバラックである。
バックミンスター・フラーが
正20面体の対称性のあるテンセグリティを発見したのは
1951年である。

逃亡的知性

知識の大半は
危機から逃亡する言い分けのために用意される。
そこから逃れた僅かな知識が知性ではない。
知性は予測的な能力にある。

放射について

学習の99%は
才能や能力によって与えられる光がなくとも
他人から借りた知識という光に依存する行為である。
自らの内部にはどんな光源もないことを前提にした自己教育は
その学習方法を競争させる以外の目的を排除するだろう。
その記憶された知識の正確さと量を競うのは
放射する無意味性そのものだ。
無意味性という被爆は
未来に続く昨日の思考の沈黙の拡大である。
学習すればするほど
社会道徳とその諸価値を全的に否定することがより困難になれば
そのような依存の終わりに
死という最大の放射が訪れる。

複製技術

インフルエンザウィルスの直径は80-120nm
プロセッサの配線の太さの最小は32nm
しかし、ウィルスの核酸RNAはもっとも細い。
そのDNAは直径2nm(nm=100万分の1mm)
自然のテクノロジーは
まだ複製できていない。
プロセッサの配線は
RNAのように螺旋ではなく、まだ直線だからだろう。
☆<自然は最短距離に直線を使わない> 梶川泰司 

inful-thumb-500x199-27

自由について

間違いを認めない権力が含まれていないのであれば、
権力は持つに値しない。
これは外部の出来事であった。
自由への願望よりも
<自由からの逃走>によって
権力構造はより強化される。
自由を抑圧すればするほど他人への依存が高まる。
権力はいまや内部化している。

クレジット(credit)

小さなグループは
無数のより小さな政府をコントロールし、
小さな政府は国営事業の民営化・私企業化(privatization)や
規制の撤廃、国有資産の売却などを行ってきた。
原子力発電事業も完全に私企業化されている。
それらは
クレジットシステムをより一点に集中するためである。
クレジット(credit)は
かつては「真実性を信じる」言葉であった。
21世紀の生存に対する不安や恐怖、
そして
放射性物質は
このクレジットシステムから
つねに放射されている。