円形の青空

移動する円形の青空はある。
台風では、周囲から吹き込む風が中心部に押し寄せる過程で、
遠心力と大気の気圧差(=気圧傾度力)が
ほぼ均衡し螺旋の上昇気流を発生させる。
とくに巨大な台風の目の中心では風が穏やかで、
雨もほとんど降らない。
そこでは空気の澄み通ったきれいな円形の青空が見える。
不況の嵐はあっても
不況の台風がないのは、
半分の人類にこの純粋な移動する青空を見せないような
金融人工システムが支配しているからだろう。

通路(midway)

ミッドウェー島は軍事的に重要な位置にあり、
第2次世界大戦では太平洋を横断する航空機の給油地となった。
ミッドウェー(Midway Island)は
N.C. Middlebrooksが発見した環状珊瑚島であったが、
沖縄とアメリカ本土との通路(midway)と言う意味で
ミッドウェーは、第2次世界大戦の重要な平坦線であった。
尖閣島は現代の軍事的な通路ではなく
バイオスフィアの天然資源の調達通路である。

口実

人生はお金より目的が大事だ、
と言っていた人が
生きるためには目的よりまず腕だ、
と言いはじめたら
腕より道具だ、
と言い直すだろう。
最初の志が少々高くても
安心感と引き替えに
お金がかかる生活から離れられない口実は
無数にある。
こうして、
よい道具は有用な腕よりは
つねに多く生産されている。

レディメイド

新たな道具に既製品を使うには
並外れた奇抜なデザインよりも
普通のパーツを並外れてうまく総合する才能が必要だ。
言葉はもっとも身近な既製の道具である。

分裂

みんな生きるための闘いの日々を
受け入れたにちがいない。
人に親切にできなくなったのはその兆しだった。
それが目的だったと知る前に、
群れは目的にそってもっと分裂するだろう。

編集

思慮深い人間になるために
他人の考えのもっとも必要とするところを思考していく。
しかし、それは平凡な編集行為の産物である。
こうして知識を求める人が
より知識がある人の真似をする傾向は変わらない。

コクゾウムシ

2週間の旅から帰ると
無農薬玄米の米櫃の表面は
黒い小さな動きの鈍い昆虫で覆われていた。
購入した玄米にコクゾウリムシはすでに産卵していたのか、
飛行能力に優れているので、畑からやってきたのかもしれないが、
彼らの成長は恐ろしく早かった。
コクゾウリムシにとって
一粒の穀物は食料の貯蔵庫であり住居である。
コクゾウリムシが白米よりも玄米の方が好きなのは、
玄米には自分が隠れて成長できる
外皮という繊維で強化されたシェルターが付いているからだろうか。
明らかに彼らは自身を玄米の大きさに収納できるように
進化している。
一粒の穀物の外皮をシェルターとして利用することで
外敵から無数の卵を守り
長期的に生存できるこのモバイラーたちは
内部を空洞化したシェルターに水が進入しても
しばらくは水に浮いて死んだふりができる。

経済学の原理

経済学にも不変的な原理がある。
<取るか取られる>かだ。
その単純だが
卓越した複雑な方法を賞賛するために
毎年ノーベル経済学賞が授与されている。
ノーベル経済学賞は物理学などのノーベル賞とは異なっている。
アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞の賞金は、
スウェーデン国立銀行が提供している。
ノーベル賞の賞金と同じ目的と財源ではない。
この経済学賞の受賞者のほとんどは
欧米の経済学者が占めている理由も
この単純な経済学の原理にしたがっている。

周期的

百年に一回の周期的な大不況の原因は
非周期的で局所的な好景気にある。
大地震にも周期性があるが
大不況の周期性には人間の意図が関与している。
第二次世界大戦以前の工業国の平均寿命でさえ
五十歳未満であったから、
この人為的な周期性に
ほとんどの人は気づかなかったのだ。

時と好機は
人を待たない癖がある。
その悪い癖は
65億人の切なる願望からでも直せない。