月別アーカイブ: 2005年12月

シナジーvsグローカリズム3

発見されていないとするその根拠は、たとえば地球温暖化に対処する過程に露呈している。二酸化炭素の削減によって地球温暖化の加速度を軽減できるという根拠を支持するしか他に方法がないと考えている。しかし、二酸化炭素を削減することによって地球温暖化が可逆的に地球寒冷化に転ずるバイオスフィアの補償システムは何も発見されていないのである。  Y.K

シナジーvsグローカリズム2

一極指導型から地域密着型への変換方法としての「グローバルに考え、ローカルに行動する」は、人為的で政治的な戦略であって、一般的なテクノロジーではない。
そればかりか「グローバルに考え、ローカルに行動する」ことの科学的根拠は発見されていない、ということが忘れ去られている。

歴史上、最大規模で「グローバルに考え、ローカルに行動」した最初の私企業は、東インド会社である。
彼らにとって「グローバルに考え、ローカルに行動する」ことは、球状的に分散した植民地を「分断して征服する」ためのもっとも効果的な戦略であった。  Y.K

シナジーvsグローカリズム1

グローカリズムとは、国境を越えた地球規模の視野と草の根の地域の視点でさまざまな問題を捉えていこうとする考え方である。
「高度情報化社会は、“グローバルに考え、ローカルに行動する”というグローカリズムの時代である。IT推進策は、旧来の一極指導型から地域密着型への変換を余儀なくされる。」
これは情報技術のグローカリティで必ず会話されてきたe-japanの基本的概念でもある。

一方、シナジーとは「どの部分からも推測できない全体のシステムの動き」である。
言い換えれば、水素や酸素の元素を個別に調査しても化合物としての水の特性を予測させる情報はどこにも見当たらない。化合物としての水を化学結合させる場合は水素や酸素の構成要素の元素自体のデザインの変更は不可能である。水という統合された全体システムを発見したときにのみ構成要素の存在とその関係を知ることしかできない。
したがって、ローカルに行動してもグローバルな動きは依然推測できないがばかりか、ローカルに行動する部分を個別にデザインすることも到底不可能なのがシナジー原理である。  Y.K

クリティカル・パス概念の革命

バックミンスター・フラーはクリティカル・パス概念に革命を引き起こした。
「従来のクリティカル・パスの概念は、直線的であり、それ自体十分な情報を与えてくれない。球状に拡大収縮し、軸回転し、極方向に伸開線的-縮閉線的な軌道システムからのフィードバックだけが包括的にかつ鋭敏に情報を与えてくれる。球状軌道的なクリティカル・フィードバック回路は、脈動して周期的な吸収放出を繰り返す。クリティカル・パスの原理的要素は、平面上で互いに重なり合う直線的な構成要素を単位としない。それらは、汎-相関的に再生しつづけるフィードバック回路が、システマティックに互いに螺旋を形成しあっている複合体なのである。」……『シナジェティクス第二巻[改訂版]』 Y.K訳

クリティカル・パス

マイクロソフト社のMicrosoft Office Project 2003によるクリティカル パスの定義は、「プロジェクトを計算された終了日に完了するために、スケジュールどおりに完了する必要のある一連のタスクのこと (タスクは通常複数ですが、1 つの場合もある)。つまり、クリティカル パスの最後のタスクが完了すると、そのプロジェクトは終了する。プロジェクトのクリティカル パスや、クリティカル タスクに割り当てられたリソースを認識および管理することにより、どのタスクがプロジェクトの終了日に影響を与える可能性があるか、あるいはプロジェクトが予定どおりに終了するかどうかを見極めることができる。(中略) プロジェクト計画には、常に 1 つのクリティカル パスが存在する。」
http://office.microsoft.com/ja-jp/assistance/CH010686011041.aspx 

これらは1950年代の冷戦構造時に作られたコングロマリット(軍産複合体)の兵站学的方法論である。
コングロマリットの一連のタスクの間には、タスクの依存関係が定義される。
プロジェクトによっては、このような依存関係が設定されたタスクのネットワークが無数に存在する。
スペースシャトルや戦闘機の翼だけを製作する日本の航空機産業も一連のタスクの一つにすぎない。
最後に終了するタスクを含むネットワークがクリティカル パスになる。
クリティカル パスの一連のタスクの展開を厳密に管理したのは、CIAという<見えない軍隊>であった。
この場合の最後のタスクとは冷戦構造の終焉である。    Y.K

戦争経済

アメリカが必要としているのは、永久的な<戦争経済>である。
それを維持しているのは、大衆の不安と恐怖心である。
SARSや鳥インフルエンザの特効薬の生産を調節することも不安と恐怖心を日常的に煽る有効なファクターである。

冷戦後もこの<戦争経済>を企画するコングロマリット(軍産複合体)は、著しく自由と民主的政治過程を破壊している。  Y.K

放射と重力

宇宙の放射(圧縮力)の総エネルギー量と宇宙の重力(張力)の総エネルギー量は、それぞれ等しいが、重力と放射は異なる作用をする。それらのパターンは異なっている。このパターンを視覚化できることが発見された。

テンセグリティ構造では、放射としての物質は不連続なストラット(圧縮材)によって、そして重力は、構造を統一する連続的な引張材のネットワークによってモデル化される。これら2つの異なった要素をひとつの統一場へと調和させ、相補性的に調和する物理的モデルは他に存在しない。

アインシュタインは、1953年にプリンストン大学構内でこのモデルを見て感激した。物理学者として最初に自然の相互作用を内在させた純粋な原子核モデルとして理解した瞬間である。  Y.K

重力と張力

重力を悪く思っている宇宙パイロットは多い。
張力を頼りなく思っている建築家は多い。
重力と張力は閉じたシステムであることを知らない科学者はもっと多い。

テンセグリティ構造が発見されて半世紀が経過した現在、
放射と重力を調和させるあらゆる実験が待ち遠しい。  Y.K

ダウdow平均株価とダウdhow船

ゼネラル・エレクトリック(General Electric、GE)は、アメリカの複合企業(コングロマリット)であり、世界最大の複合企業である。日本では医療用画像診断機器や高利貸しの消費者金融サービス(ほのぼのレイク)等を提供している。
「工業株30種平均株価」の構成銘柄は時代に合わせて入れ替えが行われている。原則的には各銘柄の株価を足して銘柄数で割った単純平均算出が始まって以来、現在まで継続して構成銘柄に残っている会社はゼネラル・エレクトリック社のみである。

積載量を誇る設計方法からダウ船は「海のラクダ」と称される。
複合企業は21世紀の陸・海・空のダウ船である。   Y.K

アメリカ国債

2万人を超える死者を出したパキスタン北部の大地震やフロリダ州の巨大ハリケーンなどの自然災害によるこの1年間の世界の全被害総額は27兆円である。
これは、
これまで日本政府が暴落することが前提の売れないアメリカ国債を購入した総額
(2004年までに政府・民間あわせ6398億ドル=約73兆円)よりは少ない。

必要なお金が市場の原理で機能するのは、
常に全世界で動くお金の一部にすぎない。  Y.K

潜在的な寿命

科学的に人間の潜在的な寿命が証明されたことはないが、潜在的な寿命を全うする人もほとんどいない。
平均寿命のなかで、働く時間よりも学習する時間は驚異的に増大している。

しかし、潜在的な学習能力を全うする人もほとんどいない。
生得的な動機づけが奪われてしまっているからだ。 Y.K

もう一つの現実

商品の価格は、宇宙で絶え間なく発生するエネルギー変換と相互作用のみに関わる時間とエネルギーコストの科学的な計算結果としてではなく、需要の変動や市場の成り行きで生じる経済システムに支配された結果としてこれまで容認されてきた。

法的な略奪を成し遂げるもっとも単純な方法は、人口増加でますます支払われている家賃やコーヒー代、そしてガソリン代をもっともらしく値下げしない方法である。
この方法は、たとえばパソコンの機能が向上するにしたがって、その価格と重量が減少してきたもう一つの現実に反する。  Y.K

ローカルに行動する

「ローカルに行動する」ことなどはできない。なぜなら、全体に作用しないで局所的にのみ運動する物質は宇宙には存在しないからだ。宇宙の相互作用は、現在までに観測された半径137億光年の範囲で、地球と太陽と月、恒星と惑星が構成するあらゆる系、あらゆる銀河、そしてマクロとマイクロの宇宙の相を絶えず動的に、そして非同時的に位置づけている。  Y.K

水力学

エチゼンクラゲは重さ約200キロ、傘の部分の直径は約1.5〜2メートルにもなる。このクラゲの95%以上は水分であるが、結晶形で最高度に固定できる凝縮力を発揮する三重結合によって与えられていないので、擬似無重力の水中では自らの荷重を容器システムの表面全体に均等に分散させられるが、水面から出すと自重で破壊されていしまうほどに、非圧縮的である。水中以外では張力機能が不足している。クジラも陸に打ち上げられると容器システムはひどく損傷する。

Y.K

動的なテンセグリティ構造

tensegrity2005_s.jpg

枯れてしまった樹木の枝が、少ない積雪荷重で簡単に折れるのは、導管に水分が満たされていないからである。生きた樹木における導管とその内部の水分は、自らの荷重を張力によって三重結合の樹木システムの表面全体に均等に分散させている。

同様に生きた人間の血管と血液は、テンセグリティ構造を担っている。デザインされた容器を完全に満たしている液体は、圧縮することができないからである。血管は長さは約10万Km、酸素と栄養を運ぶ動脈、二酸化炭素と老廃物を運ぶ静脈、毛細血管の3つに分けられ、1分以内で全身を一巡する。心臓は1日に10トンもの大量の血液を送り出す。血液循環の原動力は心臓ポンプであり、これに動脈では動脈自体の拡張・収縮、また静脈では筋肉の拡張・収縮のポンプ作用が補助している。

人間の骨格と筋肉、そして細胞だけがテンセグリティ構造ではない。
血管と血液は、動的で水力学的なテンセグリティ構造である。 
参照

Y.K

住居のデザイン

 エンジニアリングには二種類の異なった対象がある。相互に相補的に動く複数の部品からなる機械装置と動かない部品から成る構造物のデザインである。機械効率は、その機械が達成した消費エネルギー当たりの仕事の効果の割合を示す。構造効率は、必要とする材料の重量単位ごとに達成された機能、強度、耐久性に関係する。
 重量と生産コストを軽減しても、強度と機能そして安全性、耐久性を向上させるエンジニアリング・デザイニングは、主に航空機や自動車の機械効率として発展してきたので、人間が居住する環境制御構造物には、エネルギーを浪費するデザインが強く生き残っている。それらのすべてはほとんど修正可能である。住居は住むために動く機械を目ざす時にもっとも経済的にデザインされるだろう。

住居が土地資本主義の道具(担保物件=不動産)である限り、
危険で高価な道具でしかない。   Y.K

牢獄

今もなお大多数の人間は、重要な緊急を要する諸問題を解決できるかどうかは政治的指導力と軍事力に依存しているのだと思い込んでいるという事実こそ、全人類が未だに投獄され続けていることを証明している。その牢獄から出ない限り、その牢獄の影響力は正確に自己検証できない。
つまり人類は、過度に専門化した結果を予測できない危機的な状態にいる。

e・食・住.org

科学的牢獄

英国王立協会で行われた世界物理年の記念行事(「奇跡の年(1905年)」から100周年)で、物理学の巨人、ニュートンとアインシュタインのどちらが、科学や人類により貢献したかでは、ニュートンが評価された。この事実こそ、科学者でさえ未だに固体的宇宙観に支配され続けているかを証明している。
奇跡の発見から1世紀を経過しても、人類の宇宙観の夜明けに奇跡は起こらなかった。

e・食・住.org

特許VS原理2

ところが、原理の発見だけでは特許権を取得できない。
たとえば、アインシュタインの発見した原理は、アメリカ人の税金を使って核兵器の技術に変換された時に、はじめて特許権が成立した。軍はノウハウを蓄積し、これまで国家は大企業とともにすべての核のノウハウを独占してきた。
(アインシュタインは優れた特許の専門家であったが、米大統領にウラン研究推進を勧告する書簡に著名した後でさえ、核の実用化の予測を100年先と考えていた。最初の原爆の特許は、意外にもイギリスで出願されている。アラモゴードに関わった科学者である。その後核などの軍事機密に関する技術は特許出願されなくなった。)

e・食・住.org

特許VS原理 1

国家が税金で他国の国債(リバティ)を買うことで他国の戦費に加工されるよりは、特許制度というファイヤーウォールに穴を開ける<富の自由化>は無限に存在する。たとえば原理の発見。
原理の発見は、原理は無限に存在するという経験的な科学原理に基づいている。
すべての特許は人類のノウハウの一部にすぎないが、原理は個人が発見する宇宙のテクノロジーである。

e・食・住.org

コピーレフト

特許制度の恩恵を受ける大企業や国家のもっとも怖れているは、特許権を取得した商品が他国の企業の発明によって陳腐化されるのではなく、ボーダレスなハッカーが特許による独占という分厚いファイヤーウォールを破壊するために、独創的な工業所有権(コピーライト)を個人所有する前にコピーレフト化して合法的に無料化する社会的行為である。
彼らの行為がけっして贈与でないのは、自らが起業して株主へ配当する機会を放棄するのではなく、そのプロセスを積極的に否定しているからである。
特許制度を超越または拒否できるのは共産主義圏と彼らだけである。
共産主義圏では資本主義のノウハウを自国の法律によって収奪できるが、ハッカーは資本主義のノウハウを法律的に無化できる。
つまり独創的なノウハウを公開する自由を獲得した最初の階級である。
この方法を最初に確立したのは、1944年ダイマクションハウスの第1プロトタイプをデザインしたバックミンスター・フラーである。

e・食・住.org

プライムデザイン

2005年のハッカーによるP2P第2の通信革命は、大企業によるすべての有線・無線の通信回線の独占を陳腐化し、エフェメラリゼーションをさらに加速する。
プライムデザイナーは資本家とは限らない。このプライムデザインの漸進的変化は、産業構造全体に及ぶ。土地資本主義が金融資本主義によって陳腐化させられたと同時に、燃料電池車の開発が石油資本によってコントロールされているように、ハッカーはプライムデザインをコントロールできる歴史的段階にいる。
建築の場合と比較すれば明らかである。なぜなら、建築家はプライムデザインを決定できない。建築主が建築家の雇用や建築デザインを含めたすべての決定権を握っている(この決定権のみが耐震強度偽造の背景を説明できる)。
こうした伝統的な社会構造から比較すれば、ハッカーは資本を持たない新たな階級である。

e・食・住.org

発明家

発明家は、テクノロジーという〈不可視〉の世界で、機能的性能を向上させるために投下される素材の一単位の体積または重量あたり、エネルギー単位あたり、そして一単位の労働時間および生産システムの維持管理に要する時間あたりに遂行される全体の仕事量と質を、絶えず増大していく。
この複雑な過程は、エフェメラリゼーション(短命化)と呼ばれている。

e・食・住.org

固体的システム2

動く自動車や飛行する航空機の構造計算でさえ、コンピュータによって短時間に計算できる時代において、建築の構造理論とモラルもまたほとんどが19世紀以前である。建築の構造理論では、構造物の自重をすべて大地に流さなければならないので、その大地は不動としなければ成立しない。つまり固体的で静止的なのである(大地の不動性はニュートン力学における等速度運動のように、建築システムが成立するための基本条件であった)。 

パソコンによるシミュレーションではなく、ほとんどが申請図面との照合で審査される構造物の<耐震強度>の審査機構が大企業と法律家資本主義によって偽造される前から、宇宙ではあらゆるものは常に振動している。

e・食・住.org

社会組織の最小単位

「郷に入っては郷に従う 」とは、新しい土地に来たら、その土地の風俗・習慣に従うのが処世の法のことである。その法の起源は律令制であり、地方行政における社会組織の最小単位であった。21世紀の農村と都市の対立は増大している。なぜならこの郷が、地方自治の要である単位として生き残っているからである。郷の構成員にも異なった郷の間にも互いに情報を共有するシステムがない。まして情報の公開と共有が望めない人口1万人以下の中三間地域は無数にある(それらは財政難を理由に段階的に合併され続けている。銀行の統廃合と同じように)。

征服するには領土を分断しなければならなかったが、21世紀の情報分断型として、新たな自由主義経済モデルが構築されようとしている。
そのアジェンダに<Think global,Act local. >が引用されるのは偶然ではない。
この命令形に潜む「征服するには分断する」回路を読み取らない限り、グローバリズムは加速するしかないだろう。市場の原理主義は、グローバリゼイションという最大規模の球状の「郷」を再構築するために処世の法ではなく経済学を装って考案され、政治的支配の限界を覆い隠した。

e・食・住.org

J・ P・モルガン

人間が呼吸する空気は、至る所にかなり豊富にあったので、空気の利用は簡単に独占できなかった。
また、池や湖、川、小川そして井戸は無数に存在したので、料金メーター付きの給水システムを広範囲に独占できるビジネスにすることは不可能だった。
物理的エネルギーの発生機と、料金メーターで計量されるエネルギーの流通・遮断システムを開発・製造・設置し、そして支配した者が、最終的に国家経済を支配できるという認識に基づいて行動し実際に成功したJ・ P・モルガンは、20世紀の経済的権力機構の最初の巨人となった。彼は資産を国外に隠すことができる最初の国際金融業者だった(実際に1913年に死去したJ・P・モルガンの遺産は驚くほど少なかった)。その上彼には、電力会社と銅山および銅から製造されるあらゆる電気製品の製造には必要な労働力が最小限で済むため、最大限の利益をもたらすビジネスとなることがわかっていた。J・ P・モルガンは21世紀においても有数の国際的金融機関である。
しかし、電力会社と電気製品の関係はネットワーク会社とパソコンの関係に置き換えられ、21世紀の経済的権力機構の巨人は完全に入れ替わった。

地球上の全企業のなかで、株式時価総額がマイクロソフト社に次いで高いのは、金融業者GEである。金融王J・P・モルガンの直系は、投資銀行としてモルガン・スタンレーを設立し、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ゼネラル・モーターズ(GM)、USスチールなど、アメリカの巨大企業の重役として君臨している。

e・食・住.org