カテゴリー別アーカイブ: デザインサイエンス

共鳴テンセグリティ構造

テンセグリティの機能は形態から認識できない。
落下しても破壊されない時、
テンセグリティの強度は素材から予測できない。
素材を高度化してもシナジーが向上しない時、
テンセグリティは軽量化の度合いから判断できない。
その澄んだ共鳴音を聴かない限り
安全でも美的でもないのだ。

放散虫は、水中の疑似無重力空間で共鳴している。
共鳴はサバイバル機能に違いない。

情緒からシナジェティクスの直観までに

節分が過ぎて春めいた午後の縁側で、
今頃友人は散髪している。
その縁側の前頭葉は外部宇宙から誘導されやすい。
縄文の情緒からシナジェティクスの直観までに
数万年が経過した。
散髪が済むまで、栗木の傍の裏庭シェルターの透明な南側で昼寝しよう。
太陽の輻射熱が206個の骨を通過する時の心地よい電磁誘導と共に。

SYNERGETICS RBF 1975
Four Axes of Vector Equilibrium with Rotating Wheels or Triangular Cams:

彫刻家ケネス・スネルソン

生活空間としてテンセグリティは危険すぎると考えたスネルソンは、
テンセグリティの自律的な外力分散システムや付加的でない
自然のリダンダンシーに対して無関心なまま、
テンセグリティ彫刻を作り続ける間に、
彼の60兆個の細胞は安全なテンセグリティ構造を
既に採用している現実が発見された。

レシピ(recipe)とは受け取ることである

レシピは秘法の集積かもしれない。
料理は見えない生化学反応の連続だ。
知識もまた同じである。
相互作用する順序やタイミングを無視すると、
かなりまずい結果になるだろう。
知識も複雑な生化学反応をする。
レシピ(recipe)とはreceiveであり、受け取ることである。
しかし、思考とは受け入れることではない以上、
思考のレシピは、存在しない。
思考の自発的な生化学反応は、個人の経験から生まれる。

科学の探求方法さえも編み出す動機

優れた着想を練り上げるための
科学論文の記述方法のウハウなどは
専門分化に従事する専門家たちの自惚れである。
原理の発見者とその概念化におけるパイオニアには、
論文審査や熱狂的な投稿とは無縁な段階がある。
シナジェティクスは、純粋科学における
探究方法さえも編み出す動機から始める。

教科書

科学では、理論を学習するために実験する。
優れた科学者は実験から理論を作る。
偉大な科学者は原理を発見する。
しばしば、科学的ではない方法で。

その発見後に、優れた科学者たちが実験するが
原理の発見者が教科書を書く歴史はない。
真実の思考の過程はつねに編集されている。

包括的思考のクリティカル・パス

ジオデシック・ラインは最短距離であるがクリティカル・パスは最長経路である。
どんな情況になろうとも最悪の現実を回避する経路は最長となる。
最長経路と時間を最短にするためには、
発明や発見によって既に構築されたクリティカル・パス自体を
陳腐化または破壊しなければならない。

それはシナジェティクスとデザインサイエンス
の相互作用でもある。

包括的思考のクリティカル・パス
『クリティカル・パス―宇宙船地球号のデザインサイエンス革命』
バックミンスターフラー 著  梶川 泰司 訳 2008 白陽社

Man knows so much and does so little.(R.B.Fuller)

Man knows so much and does so little.
これは、バックミンスター・フラーの忠告だったのだろうか。
否、天才たちの仕事を伝記のように
尊敬ばかりしている傍観者に
容赦なく飛来する過去からの無人機ブーメランだ。
幸運にも私のテンセグリティ・シェルターに
未だブーメランは来ない。

共振するテンセグリティ、シェルター 直径6.5m カーボン材 重量30kg 
構造とパターン 梶川泰司 シナジェティクス研究所 2008 制作

概念モデルを解明する言語

同一のモデルを異なる方法で知覚することによって
ある発見がなされた時、
発見後もそのモデルを物理的に
何も変化させる必要がない場合がある。
新たな概念モデルを解明する言語が生まれた瞬間である。
経験の偶然性をメタフィジックスからの情報と統合する
生成文法はシナジェティクスである。

プリセッションは天体間の運動だけではない

シナジェティクスは純粋な数学的発見から生まれる。
デザインサイエンスの実践を通じて
シナジェティクスのモデル言語は漸進的変化を遂げ始める。
シナジェティクス諸原理の有用性を実験すればするほど
原寸大プロトタイプの素材選択と生産方法に
最大のプリセッションが突然訪れる。