日別アーカイブ: 2006年6月6日

ジオデシック構造

ジオデシック構造は適切にデザインされているとは限らない。
富士山頂ドームは直径10mのフレームだけで650kgを超える構造体であったが、
もちろん古めかしい構造計算の安全率のために
ヘリによる空輸の危険率は最大になっていた事実はほとんど知られていない。

従来の構造力学は、荷重を分散しない結晶質でできた柱や梁の圧縮力のみを
考察の対象とする法律的な基準でジオデシック構造を分析してきた。
これまで製作されたジオデシック・ドームの多くは、
その強度が、航空科学が採用した適切な安全率をはるかに超えるリダンダンシーを採用する。
建築家は航空科学者の3倍の安全率で顧客に安全を約束する。
テクノロジーに関する無知が増すにつれて、
無意味な恐怖心の裏返しである安全率が大きくなるのは、
安全率に比例してリダンダンシーも大きくなる一方で、
荷重を分散する自由度を狭めていくからである。
過剰な重量を抱え込む構造こそ死の危険を増大させコストを上昇させる。  Y.K