危険な彫刻

スネルソンはついに本質的なテンセグリティを制作しなかった。
テンセグリティは彫刻には最適であるが、
建築の構造体としては危険な構造体であると考えている。
つまり、彼の彫刻は危険なミニチュアの構造だ。
張力が統合する完全無欠な存在は、
美しい錆びない彫刻でも構わないが
美術館の庭から眺めるだけでは退屈だ。
もっとも物質を使わないで
もっとも大きな空間を覆うことができるテンセグリティは
太陽系のような大きすぎて見えない動く彫刻だ。
しかも永遠に浮遊している。
これ以上安全な彫刻があるだろうか。
テンセグリティは、構造の作用力を最適化した、
本質的にリダンダンシーのない集合体である。

コメントを残す