日別アーカイブ: 2009年5月10日

ミツバチ

場所ごとにいろんな香りで満たされる
春の気配に魅入っていると、
突然、アトリエに日本ミツバチが帰ってきた。
空が曇って見えるほどの仲間を連れて、
別の場所から、また巣別れしてきたのだろう。
球状の空間のなかを飛び回る時は、
遠くの低い山から聞こえるエンジン・カッターの音を思わせる。
やがて、アトリエに続くの別の建物の壁と基礎との隙間の入り口に、
黒い固まりとなって、しばらくアメーバーのような謎のダンスをしていた。
受粉のために働く勤勉なミツバチはいない。
すばらしい季節を求めて移動したいだけだ。
その夜が、満月だと分かったとき、
久々に外で焚き火をしながら、お酒を飲んだ。