月別アーカイブ: 2009年6月

操作主義

光速度は電磁場の伝播速度を測定することである
ということが分かるまで、種々の方法論が存在する。
数学者レーマーが、木星の衛星が木星に隠れる周期と
木星までの距離から光速を計算できたのは、
木星から地球の観測者に光が到達する時間の差を想定したからだ。
物理学者フーコーが、天井から吊るした振り子の実験によって、
地球が自転していることを証明できたのは、
実験装置の振動面が回転することを発見したからだ。
このアイデアから、回転する鏡を用いて
地球上のみで光の速度を測定する装置をデザインした。
これらの操作主義的な方法論の共通点は、
方法のなかに証明したい原理がすでに機能していることである。
しかし、この方法は非日常的である。
おいしいおむすびの作り方が、
おいしいお米を生み出してはいないからだ。
操作主義的な方法自体には、しばしば自然(=シナジー)が含まれている。
人間は自然を甘受しすぎているので、
自然から逸脱するには、思考力が必要だ。
つまり、操作主義的な方法で、

ノウハウ

アイデアをまとめるとか、
計画について考えるとか言っている時は、
アイデアや計画がない状態から逃走するための言い訳である。
本当のアイデアは、最初からまとまっているし、
それを実現する方法も一緒にやってくる。
まとまったアイデアをどう分解するかが計画(=日数)だ。
それが理解できれば、朝5時に必ず目が覚める。
これがノウハウだ。

GM

毎月の倒産件数は世界的に増加しているが、銀行は倒産していない。
銀行は元金の返済ではなく、たとえ借り主が倒産しても
より増える債務に賛成なだけ。
ついでに車のデザインも、
プライムデザイナーである銀行の重役にまかせよう。
否、いまその結果を見ている。
自分たちのためだけにデザインした車を。
彼らは戦車のデザインが一番得意なんだから仕方ないが、
ロッカーたちのハマーに憧れる感性が戦場のipodにダウンロードされる限り、
システムはまだ安泰だろう。

科学史

原理の発見と科学的な証明が、同時ではないのは、
原理は証明されるまで、原理ではないからだ。
原理を証明する人よりも、発見する人の方が少ないのは、
発見する行為が、証明のように論理的ではないからだ。
原理の発見には、包括的思考力が影響する。
包括的思考力は、非論理性と論理性のシナジーを捉える
直観力ではないだろうか。
しかし、科学史がそのような視点で編纂されたことは一度もない。
どの国の科学史も、国家の威信で汚染されている。

委託システム

安全保障に核を使ってきたが、
イデオロギーに安全の概念はない。
相手をせん滅するのが目的であるかぎり、
議会は軍事の専門家に、
より優位な核武装の方法を委託する。
こうして、たいていの無知は克服できる。

思考

もっと健康になりたい時は、
誰でも、少し食べ、少し飲み、早く寝るだろう。
もっと思考したい時は、
食べて飲んで寝るといった
生活するための専門分化を止めることだ。
3食の8時間睡眠といった
工場労働の生産効率のための習慣から
自由になることが思考の条件だ。
これは、もっとも健康な方法だ。

破綻原理

利益の追求とは、無意味な言葉である。
利益を蓄積すれば、誰かの債務が増大しているだけだから。
債務の増大を喜ぶのは銀行である。
債務にかかる利子の増大こそ、人々の労働のみで蓄積できるから。
そして、発明による付加価値の増大は、
不換紙幣の増大に利用されている。
このシステムを維持するには、
ほとんどの人々がローンを負わされているか、
貯金という他人の債務を必要とする。
いまや人々は、生きるためにその両方を求めている。
太陽系惑星で光合成システム以外による富の蓄積は、
破綻によって、より独占されている。
破綻は、紙幣を発行する最大の機会だ。