リアリティの否定

あるがままに見ることは
他人の思考を排除するための
純粋な否定の状態をつくりだす。
ほとんど稀ではあるが
この状態が非同時的に他者と共有できるのは
見ることが
同時性という虚妄に満ちた現実(リアリティ)に対抗できる
唯一の想像力を生成するからにちがいない。
それゆえに
群れを形成しているリアリティの否定は
群れから離脱するよりもはるかに困難である。