もう一つの生活保護制度

アインシュタインが発見したエネルギーと物質の等価原理を
物質的に変換できるテクノロジーの開発は
彼でさえ100年以上先だと考えていたにもかかわらず、
第2次世界大戦中にアメリカ合衆国は自国内の
職業的、非職業的を問わずありとあらゆる発明家を動員して、
核兵器を僅か数年間で研究開発し同時に実用化した背景には
核プロジェクトに関わった15万人以上のほとんど無名の発明家の
無数のアイデアの見返りに
彼らに生活費を支給する制度があった。
そのプロジェクトを実行するための最初のアイデアは
<アイデアは人間の最低限度の生活を保護したときにより純化される>ことであった。
アメリカ合衆国は核開発プロジェクトによって
最新兵器の開発と製造方法を獲得できただけではなく
アイデアを金銭に換える特許制度とその社会的理念を
もっとも少ない軍事費で一般化(=教育)できたのである。