月別アーカイブ: 2013年4月

動的な順応

インフルエンザウイルスは、
有機体生命の細胞外では短時間しか生存できないので
その細胞内では自らの構造とパターンを
短時間に複製して生存する。
人間は社会の外では短時間しか生存できないので
社会の構造とパターンの模倣によって長期的に生存する。
その生存方法の歴史のほとんどは、
宇宙の中の人間の最適化のための順応ではなく
人間社会への服従にプログラムされる歴史である。
その服従のシステムを個々人が作り上げたプログラムに見せかける
個人主義的な世界像と刷り替える間に
ウイルスはより多くの細胞内で生き残るために
RNA情報革命を繰り返してきた。
彼らの情報革命は産業効率や搾取のためには使われない。
生存のための宇宙における最良の構造とパターンへの
動的な順応方法だ。

反対称性について

構造とパターンに潜む秩序の探査に
美的な対称性を求めすぎてはいけない。
美的とは視覚的な存在形態に限定されている。
概念的な対称性は、形態的な対称性よりも広い。
たとえば、反対称性の概念は
1950年代に認識されはじめ、未だ1世紀を経ていない。
対称性以外の概念は
非対称性
鏡像対称性
無対称性
反対称性
それらの相違に関して明確な定義はまだ不安定である。
反対称性に関してシナジェティクスはもっとも包括的な
モデルを発見している。

未知なこと

現在に繋がっているのは
昨日でも、明日でもない。
現在を覆う唯一のグリッドは
未知(unknown)である。
ジオデシックの総三角形グリッドから
夜空の星々を捉えるモバイル・シェルターは
過去や未来にイリュージョンを決して投影しない。
この透明なシェルターの球面スクリーンは
非同時的で同時的な宇宙を投影するばかりだ。

続)ノウワット・ノウハウ・ノウホワイ再考

子どもを組織的に内部被爆させる社会は
この生得的デフォルトを
内部から破壊しているのである。
ノウホワイの破壊行為を教育する社会では
ノウハウやノウワットは
単なる捏造か模倣にすぎない。
あるいは
生得的デフォルトの反乱の予兆かもしれない。

モバイラーのメタフィジックス

仕事と職業が完全に一致することがなくとも
仕事をすることはできる。
パートタイムかフルタイムかではない。
私の現実と宇宙の現実を
どうして自から区分しなければならならないのか。
仕事と職業が完全に一致することがない場合の
睡眠時間は5時間で十分だ。
バックミンスター・フラーに会ったとき
すでにモバイラーのメタフィジックスは
偏西風に逆らって進んでいた。

続)多様性について

1602年に設立された東インド会社は
アジア地域との貿易独占権を与えられた
最初の独占企業だけだったわけではない。
生物多様性をもっとも重要視していたからこそ
それらを新たに<分類>するために
1881年に自然史関連を独立させた大英博物館(自然史博物館)を
建造してまでコレクションしてきたのである。
投資がいっさい不用な
できれば生きたままの多様性を維持するための
持続的社会の形成こそ
世界初のグローバリズム戦略を
採用した最初の株式会社の現実的な構想であった。
チャールズ・ダーウィンの<種の起源>という概念は
<株式会社の起源>よりも約2世紀も遅く、
自然史博物館の設立とほぼ同じである。
世界中の生きたままの森や人間から
最適に搾取する以上の合法的で経済的な方法は存在しない。

ノウワット・ノウハウ・ノウホワイ再考

ノウワット(know what=目的意識)ばかりでは、
ノウハウも発見も生まれない。
目的意識は簡単に捏造できる。
ノウハウ( know how=技術知識)ばかりでは、
何も発見されない。
技術知識は独占されやすい。
ノウホワイ(know why=理由・動機)を知っていることには、
国家や大企業、教育組織は依然無関心である。
個人は、ノウホワイを生得的デフォルトから自ら発見できる。
あらゆる発見と発明は、
この個人的で生得的なノウホワイを排除して存在してない。
発見と発明の方法の開発に教育組織は依然無関心であるが
この個人的なデフォルトなしで、
知的な産業社会は本質的に形成できない段階にいる。

多様性について

自然の生物多様性が
人間のように支離滅裂にならないでも
維持されているのは
生物多様性という概念が
自然のシステムには不用だからだ。
シナジー(synergy)と
完全無欠(integrity)で十分だ。

科学的な統計

「電気エネルギーの消費が増加すると少子化になる」
この統計学は、バックミンスター・フラーが
1970年代のワールドゲームで発見している。
(『クリティカルパス』バックミンスター・フラー著 
梶川泰司 訳 白揚社 1998)
「女性の就労率(労働力率)が高くなると女性が子どもを産むようになる」
(武田邦彦 少子化問題での役所のトリック)
最近は、非科学的な統計が
国家によってしばしば流布されている。

続)デフォルト都市

僕は、他人から借りた知識に依存するすればするほど
生存できない場所に生まれた
子どもの一人だった。
学校から教科書が消えた数年間、
子どもが子どもを教えていた。
つまり、最初の破壊実験が
まだ十分ではなかったからだろう。