月別アーカイブ: 2013年6月

続)世間話

例えば、バックミンスター・フラーを
賞賛してきたほとんどの建築家は
彼ら自身の興味を賞賛することであって
それは新たなシナジェティクスや
デザインサイエンスの包括的な理解(comprehension)ではない。
単なる<不十分な間にじっと立つ行為=understand>である。
まして、21世紀の実践的なクリティカル・パスとは無縁だ。
傍らに立っている人々からは
賞賛以外何も生まれない。

世間話

批評なき賞賛があるところに、英知は生まれていない。
すべて新たな戦争のための準備にすぎない。
社会的な賞賛とは、世間話であり
真の理解へのプロセスの破壊にすぎない。

生育圏

圧縮力が顕示された空間に
張力による調和はありえない。
圧縮力の所有は
張力の破壊なのだ。
宇宙の生育圏(=domain)を
固定的に領土化するテクノロジーに
張力は無縁だ。

沈黙する教育

自分をごまかす人々は
株価の上昇だけで
美や心の優しさ
喜びの気持をことごとく破壊できる。
経済恐慌への備えは完成している。
平時にも拡大してきたのは
他人の喜びや惨めさに対して
鈍感に、そして無関心になる
この教育システムなのである。

予測について

デザインサイエンスは予測的である。
それは確率論に基づいた未来学(Futurology)とも異なる。
計画的陳腐化のための最新のテクノロジーが
効果的とは限らない。
デザインサイエンスは
効果的なテクノロジーを<先行させて加速する(anticipatory)>ことである。
現在が過去の蓄積であるかぎり
デザインサイエンスは現在に適用可能である。
つまり、予測とは
安全な賭ではなく、明日の<現実>でもなく
<現実>を昨日の思考から切り離す峻烈な行為である。

柔軟な強度

テンセグリティは
過去数千年間の固定的なエンジニアリングに対して
衝撃的な動的エンジニアリングを形成してきた。
圧縮材が不連続な構造として認識されるまでに半世紀を必要としたが、
実際にはテンセグリティが受ける外力の衝撃に耐える
<柔軟な強度>のほうがもっと衝撃的である。
バックミンスター・フラーレンがダイアモンドよりも
堅くそして柔軟であるように。
このテンセグリティの宇宙的な汎用性を認識するまでには
さらに数十年間かかるだろう。

IMPRINT

国家主義と利己主義、
そして偏見に満ちた脅迫的な理想像を
刷り込ませる彼らを排除したときの
静けさをわれわれはまだ知らないのだ。
しかし、この分裂した放射性物質に満ちた世界を
決定的に分裂して孤立した個人に負わせ始めたとき、
われわれの内部にある攻撃性が
絶えず何をなすべきかを教える指導者を
ついに存続させないならば
この静かに続く無知でも構わない。