日別アーカイブ: 2019年5月4日

無心さはある種の無知から生まれる

70年代からのR.B.フラー研究所に
研究員として入るのはかなり難しいことだった。
彼が研究した後に草木は何も生えないから、
天才のまだ着手していないシナジェティクスを
探求していなければならない。
私がそれを知ったのは彼が亡くなった後だった。
無心さはその生成方法からは生まれない。
無心さはある種の無知から生まれる。

熟考(Consideration);
星(sider)と星との未知の相互関係の発見に、
既知の知識量はほとんど関与しない。

共鳴テンセグリティのように物質にはつねに隙間しかない

バックミンスター・フラーは20世紀まで継承された
静的幾何学を蹴破ったのではなく
時間のドアを付加したのだ。
共鳴テンセグリティのように
ドアという面は構造には存在しない。
相互作用が原子核構造を形成した結果、
物質にはつねに隙間しかない。
シナジェティクスはドアのない自由で知的な学問だ。

Function of a Balloon as a Porous Network.
SYNERGETICS RBF 1975

破壊の過程に秩序が見える

テンセグリティ構造はモデルの形成過程よりも
その破壊の過程に秩序が見える。
半球状テンセグリティ構造でさえ
落下させても何度もバウンドする。
つまり破壊がどこで終わるのかさえ
まだ分かっていないのだ。
神秘を破壊する希有な物理的実験を知れば
誰でもその内部に居住したいだろう。

バックミンスター・フラーの講義用テンセグリティモデル

重力から完全に自律する構造

テンセグリティを学ぶには恐ろしく時間がかかる。
私はずっと学び続けている。
テンセグリティの張力調整が面倒になって
針金を使っていた愚劣な幾何学研究者(その書籍がある)がいたが、
この頃やっと張力の役割が分かってきた。
重力と基礎から完全に自律する構造を
学生に教える前に
究極の構造モデルの破壊実験から学んだ方が楽しい。

モバイル・テンセグリティシェルター 直径6.5m 2008
シナジェティクス研究所 制作 デザイン 梶川 泰司