デザインサイエンス」カテゴリーアーカイブ

構造に基礎と足場がない圧縮力と張力を統合するための「場」

テンセグリティが構造論的でありながら
発生論的な構造の起源を相補的に共有するのはなぜか。
構造に「基礎と足場」がない圧縮力と張力の相補性を統合する
最初の「場のエンジニアリング(engineering)」は
シナジェティクス以外に存在しなかった。
テンセグリティは、構造とパターンに関する
内部化された先験的な「インジニアリング(ingineering)」に始まる。

ハリセンボンのCT
ほぼ同型の4面体の圧縮材を統合する
張力ネットワークは皮膜に内包されている。
「場」が崩壊したランダムな圧縮材

自然は風と共鳴しないテンセグリティを排除する

自然が人間の近視眼的な予測能力を超えた原理を
採用していることに気づくのは、
科学的にデザインしたはずの人工物が破壊された時に限られる。
自然は人間が意図しない破壊実験から
真のテンセグリティ構造を見分け、
風と共鳴しないシステムを排除する。
風は風をデザインする。

自然の風洞装置は人間が意図しない破壊実験によって
真のテンセグリティ構造を見分ける。
https://www.slingfin.com

バラック(barrack)に始まる

自然は地表の人工物を
濡れた無残なバラック(barrack)に解体する。
だが人類は海からやって来た。
無秩序なバラックを再結合するときに
自然が採用した方法を思い出すチャンスがある。
ウイルスでさえ僅か1種類のタンパク質というバラックから
対称的に構成されている。
裏庭のバラックは粗末な家ではない。

サテライトウイルスは正20面体を採用した最小限のモバイラーである。

テンセグリティは角度的にジョイントレス

世界のジオデシックドームは加速度的に増えたが
その数学や技法は1970年代と変わらない。
ジオデシックスよりもテンセグリティを
先に開発したフラーの野性的動機を知らない。
テンセグリティが角度的にジョイントレスで、
超軽量で安全な構造を成す相似律こそ自然の構造にあった。

SYNERGETICS RBF 1975
より細分化されたジオデシックス構造はより小さなディンプル現象を引き起こす。

川沿いの隠れ家

大工も左官屋も死んだ後のヒロシマは
瓦礫の中のバラックからサバイバルが始まった。
星々が見えなくなるほど川面を照らす炎が好きだ。
人々の群れが町になるまで、
川沿いの隠れ家で釣りと流木の焚火の日々だった。
あの頃、バックミンスター・フラーは
裏庭でテンセグリティを発見していたのだ。

SYNERGETICS RBF 1975

最後のユーザになる現実がきた

最初にテンセグリティを制作した時その構造から何でもできる気がした。
永遠に陳腐化しない元型を感じた。
後にフラーレンが発見され、DNAやウイルスの構造も、
宇宙で生き延びるテンセグリティ原理の優れたユーザだと分かった。
気象災害用シェルターで人間は
最後のユーザになるだろう。

放散虫はモバイルテンセグリティ構造を採用している。

沿岸部から人の住めない内陸部に移動するための住居

哺乳類で家を買うのは人間だけだ。
1927年のR.B.フラーの最初のモデリングは
テンセグリティ=4Dハウスだった。
それは、世界の沿岸部から人の住めない内陸部に移動するための
超軽量シェルターの開発だ。
デザインサイエンスはテンセグリティの
人間生活への適応性を証明するために生まれたのだ。

浮遊するテンセグリティ都市 直径800m R.B.フラー 1962
裏庭のテンセグリティシェルターは母船に帰還する。

人命救助出来る実際の道具の数は僅かだ

自衛隊の災害救助隊が災害前に出動しないし
自衛隊は軍事用ヘリやボートの保有数を公開しない理由がある。
非常時が発生する事態につねに備えるからだ。
広範囲で大災害が発生した後に自衛隊がたとえ2万人出動しても
各被災現場で最優先で人命救助出来る
実際の道具の数は僅かにちがいない。

千曲川での救助に使われたヘリは何機だったかのか?
現場では報道のヘリの方が多かった。

災害の規模と場所と時間を予想できるテクノロジー

非常災害が発生する前に
災害の規模と場所と時間を予想できるテクノロジーがある。
災害が発生した後に対策本部を設置し自衛隊を派遣して
ヘリやゴムボートで被災者を2日間以上も掛けて救出する前に、
川が氾濫し決壊が予想される流域全体に
ゴムボートと水と食料、エネルギーを配備する方が
確実に経済的で安全である。

船外機が装着できる4人乗りゴムボート

アジアの高床式住居に水害はない

台風は太平洋の海水の上昇した温度エネルギーが供給されるかぎり、
より巨大化するプロセスに入る。
日本列島付近の偏西風との衝突によって
台風の左回転の運動エネルギーにブレーキがかかり始める時、
徐々に沿岸都市との摩擦などにより渦運動が弱まっていくが
海から陸に突入することで
巨大化するための供給源を絶たれるのである。

沿岸部に密集した凹凸コンクリート都市は
地表との摩擦エネルギーを最大化できるが、
防波堤が決壊すれば短時間に水没するデザインだ。

分水嶺から流れる水がしばしば沿岸部を覆う時でさえ、
アジアの高床式住居に水害はない。

アジア全域の高床式住居のデザインは、長い両岸の堤防の建造費よりも
無数の高床式を建造する方が安全で経済的だから持続してきた。