原発もその爆発も
文化的、社会的、経済的、政治的背景から
生み出されたものである。
しかし、外部からでも内部からでも
はっきりとその真の被曝の姿を見ようとしない。
送電線に繋がれた電力エネルギー依存症なのである。
それによって、冷酷な社会は
より多くの凡庸な模倣者を
課金ネットワークにより長く繋ぎ止められる。
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節約テクノロジー
なぜ政府と東電はエネルギーを節約させてきたのか?
テクノロジーの陳腐化をできるだけ遅らせるだけで
利益を長く独占できる。
それが原子力産業とその産業化に失敗しても存続できる
半永久的な除染産業である。
節約テクノロジーは省エネでも省力化でもない
ひたすら誘導利益のためのテクノロジーである。
節約はけっして新しいテクノロジーを生まない。
言葉を書き換える
議論は生き方を変えなかった。
肯定も否定も環境を変えられなかった。
言葉は思考を規定し、思考は行動を規定し、
行動がはじめて生き方を規定する。
新たな生き方が現れるには、
古い言葉をすべて書き換えなければならない。
累計死者数
連続する記録的な猛暑で
電力も記録的に消費された。
体温以上の外部の気温がある環境では
人間は長期に生活できないので
人間はテクノロジーを利用してその環境をコントロールできる。
熱中症で亡くなった人は
2010年の夏の記録的な猛暑でさえ
累計1718人であったが、今年はそれをはるかに凌駕する。
この夏、メディアが節電キャンペーンをしなかったのは
節電によって生命維持ができなくなるほど
猛暑だったからである。
(現実的な理由は、道徳的判断ではなく、
猛暑で節電キャンペーンを続ければメディア側が敗訴するからだった。)
一方、原発の爆発の影響で
この2年半の間に亡くなった人は
すくなくともその200倍以上である。
人類は原発によって環境をコントロールして生命維持できないのである。
原発とその維持は
人類のためのテクノロジーではないことは
死者の数で決められるが
それゆえに政府と医学専門家たちはその数をけっして公開しない。
クリティカル・パス法と最短時間
問題解決にはコストや時間がかかる。
その問題解決方法を思考するための時間もコストである。
多くの場合は、より複雑な解決方法によって、解決する過程がより長期化する。
そこで解決を中止するほうが経済的だと考える。
もっとも矛盾のない単純で効果的な方法にたどりつくのは稀である。
多くの人々は、その時間もエネルギーも想像するだけで終わる。
そこに到達するための
時間もコストもエネルギーも予め用意しなければならないと
最初に考えられたのは、国家か大企業か軍隊である。
単純で効果的なクリティカル・パス法には
時間とコストとエネルギーが含まれている。
固有安全性を含んだ最短時間の解決方法には
最長な経路が内包されている。
実践的なクリティカル・パス方法の最大の障害は
人々の常識と非常識を区別する社会的道徳である。
国家か大企業か軍隊には、その社会的道徳はない。
彼らがそれらを作り出し利用してきたのである。
たとえば、TPPはクリティカル・パスの産物である以上
今後最小のコストとエネルギー、そして最短時間で実行される。
終わりのない戦後
子供の時に
国を愛せないように教育された最初の世代は
それを民主主義として学んだ。
半世紀後、彼らは郵政民営化(日本版ビッグバン)を歓迎した。
そして、最初の被爆国の被曝が
除染産業と共にほぼ永久的に拡大したのは
敗戦国から自己愛という先験的な仕組みが
計画的に破壊されてきたからである。
1989年の冷戦終結、ソ連崩壊に始まる
<終わりのない戦後>を知らない世代でも
敗者は敗者を愛せないばかりか
互いに傷つけ裏切る無意識に見せかけた
張りぼての行動は見事に持続している。
1200兆円の個人貯蓄の効率的運用は
<終わりのない戦後>の終着駅である。
エネルギー資本主義
土地資本主義からエネルギー資本主義に移行した段階では
エネルギーは資源の所有ではなく、テクノロジーの開発方法にある。
そのテクノロジーのもっとも基本的な開発方法は
国家や企業によるノウハウの所有ではなく
発明者の動機付け(ノウホワイ)との出会いにある。
20世紀の主要な発見と発明(自動車、飛行機、パソコンなど)のほとんどは
大学内部からは生まれなかったように
国家や企業や大学はけっして
人間の動機付けを開発したり所有したりできなかったからである。
真の動機はすべての個人に自発的に生まれるように
生得的にデザインされている。
参照
世界を探査するモバイラーはノウホワイ(know why)と対話する。
“http://www.mammo.tv/interview/archives/no210.html”:http://www.mammo.tv/interview/archives/no210.html
国家公務員
ヒットラーに強大な権力を持たせたのは
少数からなる組織ではない。
国家から雇用された普通の公務員たちだった。
権力への監視システムを独占した彼らは
国家を民主的に運営できると自惚れていた。
目と耳を誰にも自惚れさせてはいけない。
これまでのように終身雇用システムに
代行させてもいけない。
それらは
未来につづく独占と強奪の最初の兆しだったはずだ。
異常な森
土石流の原因のほとんどは
大雨ではなく
保水しない杉林にある。
杉林は土石流によって
移動する人工の森である。
異常気象を
「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」と定義しているように
杉林という異常な森は
「過去60年の気候に対して著しい偏りを示した森」と定義できる。
稲作の周辺には広葉樹の森が存在しなければならない。
杉林は第2次世界大戦後にアジアの稲作の破壊工作のために
アメリカで考案された前駆的な枯葉作戦である。
この裏庭を覆う異常な森はエコロジー運動で保護され
自然破壊を合法化してきた。
目的論
星雲の一生に比べて
あまりにも束の間にすぎない生命には
つねに非対称な遅延
あるいは様々な空虚が訪れる。
その空虚を
無数の知識や世間話、
そして投資や消費に飽きたら
神秘への逃避で満たそうとする。
われわれを互いに孤立させ分断するのは
権力による合法的な目的であるが
生命の目的は科学的知識から除外されている。