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続2)もう一つの生活保護制度

日本の生活保護制度は隠れた贈与である。
金銭の贈与によって
人々は短期間に驚くほど従順になる。
その目的こそが生活保護制度における
生存権の保障以外の存在理由であり、
贈与の本質的機能なのだ。

見えない武器

CIAが<見えない軍隊>なら
金銭の贈与こそ支配のための
流血のない<見えない兵器>である。
それゆえに、贈与経済とは
陳腐化しない
もっともグローバルな経済的な支配である。
あらゆる形で贈与経済は増大している。

続)もう一つの生活保護制度

人類の最初の生活保護制度は軍事的優位を基本理念とし
第2次世界大戦後の生活保護は生存権を基本理念としている。
実際、かつての冷戦構造を支えたアメリカとソビエト連邦では
飢えた人には誰にでも食糧を無条件で支給してきた。
しかし、現金はけっして貰えない制度にしている。
日本は例外的だ。

もう一つの生活保護制度

アインシュタインが発見したエネルギーと物質の等価原理を
物質的に変換できるテクノロジーの開発は
彼でさえ100年以上先だと考えていたにもかかわらず、
第2次世界大戦中にアメリカ合衆国は自国内の
職業的、非職業的を問わずありとあらゆる発明家を動員して、
核兵器を僅か数年間で研究開発し同時に実用化した背景には
核プロジェクトに関わった15万人以上のほとんど無名の発明家の
無数のアイデアの見返りに
彼らに生活費を支給する制度があった。
そのプロジェクトを実行するための最初のアイデアは
<アイデアは人間の最低限度の生活を保護したときにより純化される>ことであった。
アメリカ合衆国は核開発プロジェクトによって
最新兵器の開発と製造方法を獲得できただけではなく
アイデアを金銭に換える特許制度とその社会的理念を
もっとも少ない軍事費で一般化(=教育)できたのである。

企て

より重要なことは
ほとんど意図的に作られている。
われわれをより自由にするための
問題を解決できないように。

続)破壊について

金銭がもっとも重要と考えるようになるまで
とてつもない破壊が繰り返されたのである。
偶然に見せかけるテクノロジーによって
その金銭でさえ<デフォルト>が待ち受けている。

節電エネルギー

21世紀の電力エネルギーは
現実(リアリティ)の変換にも使われている。
節電エネルギーは
虚妄に満ちたリアリティの維持に費やされる。
なんという無駄遣いだろうか。

排他的生産性

何もしない時間を怖れている人は
何も生産しないように思える植物に
名前を与えなかった。
そればかりか
何もしない時でさえ
雑草を憎んでいる。
太陽とともに動く
名前のないすべての影を
排除するために。

記号化について

家、車、書物、知識といった所有物のなかで
移動可能で重さのないモノは
知識だけである。
しかし、精神をあらゆる条件反射から自由にするのは
知識ではないだろう。
知識にはそれ自体重さのない大きな支配力があるからだ。
ほとんどの知識は
意識的にしろ無意識的にしろ
古い社会に追従するように記号化されていると考えるべきだ。
それらの記号は絶えず再結合しながら
やがて個性や日常生活でさえその集大成となる。