シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

無と職業

人間は進化の過程で多様な可能性を探査しているから、
あらゆる個人は人と違ったことを経験している。
かつて存在しなかった新たな意味や価値を引き出したいなら
職業を最初に選ぶべきではない。
しかし、圧倒的な無の時間に浸っていなければならないだろう。
何もできない時間ではなく、何もしない時間に。
概念よりも物質が遅れてやってくるように
有用性よりも無の時間に耐えるのは
最初の重要なメタフィジクスだ。

主観性

あらゆる科学的実験で
もっとも身近な安価な調達可能な素材は
自己である。
自己のテクノロジー(=自己規律)が
もっとも開発されにくい思考方法を教育することによって
客観性のために最初の主体的な主観性を
犠牲にする習慣が刷り込まれる。
すべての観察行為は
観察対象に影響を与えない、あるいは与えてはならないという
非現実的で主観的な立場を信じているのである。
同時に、科学を学ぶ学生のほとんどは
主観性は客観性を破壊するという怖れを抱いている。
こうして、科学に関する日本の教科書のような
退屈な書物が編集されていくのである。

シナジェティクスからコズモグラフィーへ

25歳までにシナジェティクスを習得していても
古典幾何学の延長にすぎない。
ダイナミックなモデル言語の習得と
予測的デザインサイエンスの修行期間は
人類最長の12年間である。
もし、その単独者が37歳を過ぎて
精神的に経済的に孤立しないで
デザインサイエンスを継続していれば
彼はシナジェティクス原理を発見できているだけではなく
宇宙における人間の目的と無為に目覚めているだろう。

新しい傾向

誰かが新しいことを考えると、誰かが模倣する。
誰かが新しいことを始めると、誰かがやってくる。
つまり、新しいことは二人から
同時に始まっていないにちがいない。
しかし、一人では何もできない人が
二人以上集まる社会や調和を求める傾向を作り出している。
だから、だれも互いを批判しないのだ。
新しい傾向でさえ、孤立を怖れる保守性から生まれるのは
考える前に、他者の思考方法で生きてしまうからだろうか。
昨日までの目的を射止めた方法こそが
確実に支持される方法になりやすいからこそ、
行動さえも
その目的や意味からではなく
行動形式の破壊から免れているのだ。

軍事技術者 2

軍事技術者の予備軍を教育するには
文系と理系に分離して教育するだけで十分である。
その分離によって
例えば、数学ができる学生は絵や音楽による表現に興味がなく、
芸術を志す学生は、数学や物理学への興味がないという
知の不自然な分化を自ら批判できないようになる。
こうした専門分化が権力テクノロジーの基本的な企てであることに
その予備軍時代からすでに無関心である。
専門分化への無関心さは、
文系と理系の棲み分けのための試験制度によって
決定的にされるのであるが、
こうした教育プログラムは巨大な軍事産業と
その暗黒資金を抱えているグランチが先導している。
専門分化と専門家に対するあらゆる間違った尊敬によって
この分離は確実に深く進行する。

軍事技術者 1

産業界や大学に、「金のためにはなんでもやる」という
技術者や学者が多くなった理由はなんだろう。
「金のためにはなんでもやる」技術に従事するには
軍事に関連する技術がもっとも有利である。
軍事技術には、原発も含まれる。
それらに従事する場合、戦争によって真の科学技術が発展するという
間違った刷り込みで専門家のプライドは保たれる。
しかし、「金のためにはなんでもやる」技術が
公然と優勢になるためには
エンジニアから発明の才を引き出す
<内部の誠実(integrity)>さが
若い時にすでに衰退していなければならない。

ジオデシックライン

球面三角法に基づいた測量技術がなければ、
広大な領土を直線的に分割することは不可能である。
球面上の広大な領土を分割して、
地図上でその国境線が直線に見える場合は
その境界線はほぼ大円(ジオデシックライン)上に置かれている。
直線的に分割されて見えるかつてのオスマン帝国の国境線群は
数学的には純粋な大円という円弧によって囲まれているのである。
球面幾何学は、ルネッサンス以前も以後も
権力テクノロジーが主に教会内部で
古代の天文学と航海術から開発した数学である。

エンベロープ (envelope)

自然の構造とパターンは発見されるのみである。
その発見に典型的知性ほど無力なものはない。
インフルエンザウイルスやエイズウイルス、
エボラウイルス、そしてノロウイルなどの
エンベロープ (envelope)という外皮の構造とパターンは
すべて例外なく正20面体の対称性を備えている。
しかし、人間はこうした外敵を防御する自律的で経済的な外皮構造を
生得的にまったく備えていないので
30年ローンで高価すぎる固定された外皮を購入することで
環境との調節をはじめた最初の哺乳類である。
その環境を制御する方法は、まだウイルスほど科学的とは言えない。
うねぼれと希望が交錯する期待感から
新たな構造とパターンをデザインすることはできない。