どんな細胞にもなれるが
しかし、細胞自らが初期化する<万能細胞>が発見された。
細胞の初期化とは
ips細胞のような初期化の操作方法ではなく
操作という外部のエネルギーによって
細胞が予めデザインし初期化のプログラムを作動させていたのである。
つまり、細胞のすべての可能性は予めデザインされていた。
細胞に対して<万能>という概念は
あまりに人間的すぎたのではないだろうか。
生き延びるために過去を初期化するのではなく
予測される未来から現在と過去を初期化する
自然の<デフォルト>だったのである。
——–すべての現在に過去と未来の始まりを合成するために。
生物学は<万能>に対して
なにもデザイン(あるいは操作)しなかった事実を明らかにした。
われわれは、デフォルトから
まだ抜け出たことがない未知なる内部なのだ。
「シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ
自然食
食べ物が内部に取り込まれるまでに
食材の選択やクッキングにかなりの知識を使う。
しかし、それらが外部に出ていくまでのプロセスには
ほとんど知識を使わない。
自然は液体や気体に分離するときの無数の問題を解決し
それらを他の化合物に再結合させるときは
さらにとてつもない方法を解決している。
自然食と言われる玄米食でさえ、専門分化した名詞にすぎない。
ナイーブ(naive)
天真爛漫さは表現できるが
けっして発明できない。
こどもはそれを表現の対象にしない。
天真爛漫を知れば知るほど
それから遠ざかる。
そのすべてを知ることはできない。
それは、永遠に生得的である。
理解と直観
多くの原理はまだ発見されていないもかかわらず
操作可能である。
浮力原理が発見される以前から船が造られていたように。
理解には
まだ発見されていないが操作可能な一般原理群を
把握するための直観が含まれている。
これらの直観こそが知識の利得領域を拡張している。
理解は、自然の秩序を発見するプロセスに生まれる。
安全率(Safety Factor)
無知は不確実性を増大させる。
技術的な無知が増大すればするほど、安全率はより増大する。
大地に依存した基礎部をもったすべての構造は
大地に重力を流し続けるかぎり
構造のマージン(=margin 余裕部分)は増大する。
建築産業の安全率は通常4〜6倍に設定され
化学プラントの安全率は4倍、
原子炉圧力容器の安全率は3倍に設定されてきたが
航空宇宙産業の安全率が1.15~1.25倍に設定できるのは
より軽くより強度と剛性を備えた構造こそが
より少ない材料でより多くの体積を包囲できると同時に
飛行の安全性をより向上させるからである。
安全率がより増大ればするほど、応力分散の自由度はより減少し
リダンダンシーがより増大する。
構造のマージン(余裕部分)こそが
安全性をより低下させているのである。
思考プログラム
独創性は
質問に対して検索で答える教育プログラムから生まれない。
検索ロボットが収集したこれまでの情報は
地球上の全情報のせいぜい1%未満である。
検索とコピペを奨励するプログラムは
植民地化の思考プログラムだ。
事物との新しい関係は
既存の情報や知識、
そして知恵やそれらとの組み合わせには存在しない。
検索とコピペを奨励するプログラムは
けっして動機(=know why)を生成しない。
独創性は
つねに検索不可能な領域で生成される。
他者からは検索できない
自己と宇宙との新しい経験から生まれる。
パリティ(parity=平衡)の物質化
張力の歴史は、
人間の構造的な客観化における
間接的、代理的、従属的でつねに局所的な概念の歴史である。
張力は、
哲学的前提から2次的な補佐的機能として考察されてきたが
張力が圧縮力とはじめて概念的に均衡したのは
1807年のイギリスのハンフリー・デービーによる
アルミニウムと鉄の合金の誕生からだった。
それ以後のすべての合金は、シナジェティックである。
つまり、それまでの産業を支えていた
哲学的前提が加速度的に破壊されていくのである。
因果
すべての行為には
反作用とその合成された結果が生成される。
すべての現在には
過去と未来の始まりが合成されているにちがいない。
秩序について
経験された事実は
もっとも優れた科学的な実験結果になる。
ただし、秩序を発見した場合にのみ。
ミスティック・ミステイク
包括的に理解していく行為に
魅力的な読書や瞑想は含まれない。
包括的な理解は
複数の間違った行為の過程から生まれる
もっとも神秘的な相互関係である。
それゆえに、
包括的な理解は教育プログラムから除外されてきた。
より間違わない論理性にのみに依存してきた知性は
もっとも分断されやすいのである。
