自己へ

自己自身を知らない政治指導者と
他者へ配慮よりも
自己への配慮を欠いた科学者たちが
国防のために
自らの命を捧げた歴史はない。
権力はもっと知的だ。
自らを分断し、分裂しないために。

対比的存在へ

張力材は、まだ圧縮されない圧縮材を攻囲し、
圧縮力は、張力を介して、またそれらを通して形成される。
張力も圧縮力を拠り所にして形成される。
この相互作用が、<部分からは推測できない全体システム>を形成する。
このような相互作用は
まだわれわれの社会構造には存在しないのではなく
権力は、権力を持たない側を包囲し、抑圧し、
その抑圧力を拠り所にし、
その抑圧力が統治力を生むシステムとして
歴然と構築されてきたのである。
それらの違いは
圧縮材と張力材は、互いに非鏡像的な相補性を
形成する純粋な対比的存在であるが
権力とそれを持たざる者との対比は
大多数の人間のなかに曖昧に共存している現象にある。
たとえば、
大多数が互いに無関心な状態が、圧倒的な支配力に変換され、
抑圧的被曝を自ら絆と言い換えるように。

境界線

人間が自由に行動することの限界よりも
超えることができない境界線が
つねに自由を制限していることを知ることから
自由への行動を拡張できる方法を
知ることができる。

紫外線

メルトアウトしたウランが
地下水と接触して発生する複数回の水蒸気爆発が形成する
低空で地上を覆う重いトリチウム雲が
日本列島全体を
紫外線の低下によるカビの活発な繁殖に至らせるまで
半年以内であった。
バイオスフィアの反撃は
権力以上に包括的である。

監視技術

偽りの安全を維持するには
監視技術により依存するだろう。
群れの外から見るテクノロジーの起源は
自己を外から観る行為にある。
監視技術の開発者は
もっとも分裂的で危険な立場にいる。

夕焼けもなく

夕焼けもなく、夜がやってくる。
太陽のない昼間がやってくる。
短時間の気候の変動から
生存をかけた闘いが始まる。
ウラニウムと自然との関係を知る過程で
その現象が不可欠であったとしても
それから逃れる闘いが人生で始まったのだ。
それを解決できるという権力の
傲慢さに従う人々は、強制されたのではなく
ただ生きているだけである。

天気予報

紫外線量が減少して
植物の光合成が激変するばかりか
住宅内部でカビが大発生してきている。
これほどの大量の水蒸気雲が
気象に影響する前例を気象学者は知らない。
もちろん、統計学に基づいた
天気予報にはまだ反映できていない。

野性的なモデリング技法

モデリングとは本源的な思考による
受動性の否定である。
しかしこの否定は、
多様に先行する概念に対して
実践的な作為として理解されるだろう。
けれども、隠れた意味を探し出すことから
概念の破壊へと向かう野性的な技法でもある。
モデリングの技法の劣化の始まりは
美的な基準に基づいたモデリングを目的化したときである。
手は、他者の退屈な思考言語の破壊装置である。

通過点

正しいと解釈し主張する社会は、私のすぐ傍を、
溶岩流のように、塊となって通り過ぎていく。
その前に、そこを立ち去らなければ、
残されたすべての人々は
絆と共に、燃え尽きてしまうだろう。