生活器をデザインする数学

花粉の直径が増大するとジオデシックの構造とパターンが再現される。
放散虫と類似した花粉の球状構造には
予定しなかった大地に不時着するために張力材は採用されなかった。
疑似無重力圏の放散虫は張力材でより強度を得る。
植物と動物の生活器をデザインする数学は変わらない。

花粉の構造とパターン (Wiki)

非統計的な気象

真夏の那覇、東京、札幌の湿度はあまり変わらなくなった。
那覇は海風が吹き込み35度を超える猛暑日になることは少ないから
亜熱帯気候が真夏の最適な避暑地になるだろう。
ライフスタイルを選択する前に
世界的な気候変動期の非統計的な気象が都市生活を破壊している。

Nashville Skyline (1969)

このアルバムでディランは美声のカントリーに豹変したかに見えたが
それまでのしわがれ声も選択的だったのである。
声帯は脊椎動物のみにあるが、
声帯という弦の振動から声帯の質量のコントロール技術にまで達していたのだ。
声帯膜の物性変化は最近のWiFiスピーカーでリアルに再現されるから驚きだ。

奪熱(エアロ・ミスト効果)

猛暑の駐車で高温化した車内の室温は
冷房の送風口にミストを噴霧すれば効果的に全体から短時間に奪熱できる。
アスファルト熱波を走行中する時も断続的にミストすれば燃費さえも改善できる。
エアロ・ミスト効果は極細ミスト用のスプレーボトルで十分だ。
奪熱という概念が方法を生む。

安価な極細ミスト用のスプレーボトル

遮熱や断熱ではなく奪熱

直射を受けて長時間駐車した車に乗り込む前に窓をあけて熱気を逃がした後、
ボディに直接ミストを噴霧しても金属部分の蓄熱温度は変化しないが
室内にミストを噴霧するだけで
ハンドルやフロントパネルの表面温度を最大30度も低下できる。
体温を超える熱波には、遮熱や断熱ではなく奪熱が人間にも物体も有効になる。

火星の畑

よく発酵したコンポストはいい香りがする。
腐敗したコンポストは栽培には有害だ。
カエルたちが農薬と腐敗した肥料によって
雑草のない乾燥した剥き出しの表土から逃れて
小さな宇宙船に避難してくる。
微生物の発酵に群がる昆虫たちは先住者だ。
こんな簡単なことも火星では先進的だ。

火星の砂嵐 by NASA / JPL-Caltech / MSSS

火星

台風が過ぎて明るい月夜の森の周辺は肌寒い。
焚火の傍で毛布にくるまれて
近づく赤い星を見ながら眠りに就く。

コウモリとカエルの鳴声で
暗い朝に目覚めるだろう。
この窓のない星空で覆われたシェルターはだれも複製できない。

ギリシアの大理石モデルからベクトル平衡体まで

経験された事実は観察や学習された知識からとは限らない。
シナジェティクスは経験される類似した事実の関係性に関して
他の科学的方法よりもいち早く直観的にモデル化する傾向にある。
ギリシアの大理石モデルからベクトル平衡体まで、
つまりプラトンからフラーまでの45世紀の時差がある。
概念の差異は、
概念を鋭敏に変換する選択的なエンジニアリングにある。