月別アーカイブ: 2007年1月

「平均的」革命

科学者バックミンスター・フラーは
若くて一番頭のいい時期に幾何学をはじめ、
お金がなくなり自殺未遂の直後からデザインサイエンスを決意し、
多くの人にとって一番頭の衰えた時期に再び数学をやった。
そして、哲学と歴史を常に学んでいたので、
どの学会にも属すことなく、
銅像と記念館は、もちろん建てないようにと遺言を残した。
なんという常識と平均との著しい宇宙的差異!!
「平均的」個人による「平均的」革命は漸進的に遂行された。これは一つの明快な詩人の認識論ではないだろうか。  Y.K

プログラム共通化

教育のカスタマイズをもっとも妨げているのは、
学校という建物と終身雇用の教師と
平均的にみせかけた喜びのない教科書である。
異なった車やパソコンの世界的な規模での部品共通化が
カスタマイズやオンデマンドを加速したように、
これまでに発見された科学原理群の存在は、
世界的な規模でのプログラム共通化の対象になる。  Y.K

動く生産ライン

船舶を生産するデザイナーは、各国のドッグで移動しながら生産する最初の生産ラインを発明した。現代の自動車の生産ラインは、地上に固定されているように見える。しかし、陸路の流通経路を各部品が流れることによって、船舶の動く生産ラインのように相対的に<動く生産ライン>を形成してきた。
そして現代のオンデマンドにみられるように、すべてが移動しながらアセンブルできる陸路、海路、空路による生産ラインに転換されつつある。
流通経路を支配する組織は、衛星ネット上で個々の注文を受けながら、トラックという動く分散型倉庫から直接販売店に配送するまでの輸送システムを持っている。これらは、動く生産ラインの変形システムである。
生産も消費も、動く閉じた柔軟な関係、つまり流体地理学的な世界観を急速に形成している。
そして教育と労働だけが、毎日同じ場所への通学と通勤を余儀なくさせられている。
これは21世紀に継続された反流動的で固体的な世界観である。  Y.K

生命の保障システム

生命の保障システムを保険システムに上書きする社会に移行したが、
それはここ一世紀以内に作られた過渡期的なシステムに思える。
金融資本主義社会だけの話で、人類が発生してからの歴史を考えれば、
ほんの瞬きのような一過性の社会的な同時的な習慣に過ぎない。
グローバリズムは、経済を基準にした地球的段階であり、
非同時宇宙のテクノロジーの実現化にはほど遠い。
同時的な宇宙観は、多くの人間をモラルとお金、そして職業と保険で束縛する。
老後の生活を夢見て意味のない職業に適応する地球人口は増加するばかりだ。  Y.K

21世紀の豊かな個人

情報資本主義は、金融、そして政治までの暗黒世界を築きあげ、映画やゲームなどのソフト産業を通して、バーチャルなリアリティ(リアルrealityは,王権を意味するロイヤルroyalを語源とする)を独占しようとしている。
バーチャルな王国は、情報資本主義の到達点である。
バーチャルなリアリティは土地不動産のように重さがない。
土地資本主義社会は情報資本主義社会の下請けになったのである。
その両者にまたがった情報化社会、つまりインターネット社会は、閉じたグローバリズムの徹底化の初段階にすぎない。これは、グランチの描いたシナリオよりもより早く加速しているにちがいない。
人々は金利の低下で、お金でお金を稼ぎたい個人は増加するばかりだ。
つまり、21世紀の個人は20世紀に比べて、より貨幣に依存する生活を望んでいるのだ。
これほど支配されやすい<豊かな個人>は歴史的に存在しなかった。  Y.K

21世紀の暗黒社会

日本国が買った数百億円のアメリカ国債が、ニューヨーク連邦準備銀行に保管されていることと、日銀の地下金庫にあるべきはずの金塊は現在1グラムも保管されていないことは、郵政民営化の到達点である。
この見えない強奪こそ、冷戦後のアメリカ国家の最高の戦利品である。
法律家資本主義の勝利は、われわれの無知の証であり、
情報化社会とは、21世紀の暗黒社会の表看板である。  Y.K

見えないグランチ

血に飢えた税収国家と舞台裏に隠れたグランチは
自由という名のフードと保険というベッドを与え続けて人類のペット化を考案した。
それがグローバリズムである。
見えないグランチ( Grunch of Giants)とは、世界権力機構の別称である。  Y.K

informからinmodelへ

in-formという言葉は 情報[知識]を与えることである。

プロダクトデザインでは、ひな型や鋳型を作ったり、または設計することや、模擬実験 (simulation) を行なう場合、modelという言葉で集約してきた。

そこで私は、人工物に最終的に自然の見えない機能を包含させるデザインサイエンスのデザイン行為に対して、in-model という新たな概念を作った。

情報(in-formation)はエントロピー的に増え続けるが、in-modelationは情報を劇的に減少させる作用がある。in-modelationは、情報をシントロピーに変換すると同時に、原理は、膨大な局所的情報を無化する。
in-modelationは、原理の統合作用が、人間の作り出すエントロピー的知識を与える関係から不変的な宇宙の相互関係に抱擁されていく関係を表す概念として同定したい。

in-formからin-modelへの移行は叡智(メタフィジクス)の問題だ。
さもなくば、銀河宇宙の反例は宇宙のエントロピー的瞬きに終わるだろう。  Y.K

黄昏

地球温暖化は、環境問題の最優先課題ではなく、
最初に「自分以外のすべて」に無関心になった直観の危機であり、
宇宙との相互作用など宗教だと考えている教育の危機でもある。

地球温暖化は、「自分を含むすべて」から遊離して
勝ち組と負け組の西部劇に熱中する人間たちの宇宙観の黄昏なのである。

こうして、越境する危機は暗黒時代を一般化する役目がある。
地球温暖化は、少数民族のエコロジードキュメントに魅入る都市定住民族が
環境問題を最優先課題としたがることへの、
バイオスフィアの最初で最後の人類の五感への峻烈な問いかけなのである。  Y.K

銅に関するグランチの企み

すべての金属はリサイクルされている。
全世界の銅の消費を予測するためには、最終製品に組み込まれ蓄積された銅量とリサイクルされる銅スクラップ等の発生量からリサイクルの周期が求められる。
しかし、この周期は把握されていないに等しい。
膨大な時間とコストがかかるという理由で。
だから、最近の銅スクラップの輸出による国内の銅製品の高騰は投機マネーのせいだなどと言われるのである。

2000年の銅に関する統計をみると、
銅投入量が約360万トンの欧州は、銅スクラップを原料として100万トン近くの二次電気銅を生産している。銅投入量が約328万トンの米国は、中国への銅スクラップ輸出を増加させて、二次電気銅生産量を約18万トンにまで減少させている。銅投入量が約313万トンの中国では、銅スクラップ輸入量が急増しているが二次電気銅生産量は減少している。
統計的に世界全体への銅投入量が増加したにもかかわらず、二次電気銅生産量が減少した理由は、主として中国での電解精製を経ない銅消費増加のためであると推論された。

これはNHKの「クローズアップ現代」で採用されるシナリオを越えていない。
二次電気銅生産量を意図的に減少させて同時に世界的な銅鉱山をほぼ同時的なストライキなどで生産性を減少させて、銅の市場価格をコントロールする連中がいなくては不可能な統計なのである。
銅の地上の鉱山(=銅製品のスクラップからの二次電気銅生産手段)と銅鉱山の支配から、統計は作られている。
銅のリサイクル量を減少させた統計データは、世界の工業化のための動脈の血流を阻害するための人為的な動脈硬化と血栓のデータでもある。
つまり、21世紀の銅の周期は意図的に把握されていないのである。

ところで、金属のリサイクル生産理論は、
バックミンスター・フラーが1940年代に実際の調査から証明した理論である。彼によれば、当時の銅のリサイクル周期は22年であった。
それまで、アメリカの金属工業の専門家たちは、すべての金属は腐って性能が劣化すると考えていたのである。  Y.K

邪悪なプロパガンダ

教育産業は、新たな教育産業に適用させるために21世紀の学校制度を排除しなくてはならない。つまり改革ではなく、リセットに近いだろう。

21世紀の学校制度とは、建物としての学校が解体される。
なぜなら、決められた時間に、決められた場所へ集まり、
決められた授業を黙々と長時間行うことが、経済的に、教育的に、
そして創造的にも効果的ではなくなったのである。

両親がこどもの教育を委任する学校制度は、
つまり両親が工場に通勤することによって成立してきたのである。
企業の工場は中国に移転するまで両親がこどもの教育を委任したように、
ホワイトカラーの仕事はアジアの諸外国に委託されはじめた。

格差社会とはグローバリズムの本当の姿である。
そしてこの事態はかつて第3の波と言われていたのであるが、
波の衝撃で破壊される村々のネガティブな実態はその予測からは意図的に除外されている。

そして今無意識にわれわれは、「私たちが必然として受け入れている認識を超えて、この世界が持っていたあらゆる可能性を試し、私たちの世界へ過去には存在しなかった何かをインストールする能力を持った個人」を求めている。
それゆえに、かつてないほど、邪悪なプロパガンダに足をすくわれやすくなっている。  Y.K

南極がない国連のロゴマーク 

国連は、60周年を経過した。

国連ロゴの使用に厳格な規定があるのは、
ロゴには国連の重要な政策問題が含意されているからである。
したがって、国連法務局からの署名による同意が必要とされる。
国連のロゴを使用する権限が与えられるのは、
その主目的が特定の国連の目標を進展させる場合に限られている。

しかし、世界の環境問題にも深く関わってきた国連のロゴマークには南極がない。これは、60年前に温暖化問題が存在していなかったからであるが、現在ではまったくロゴの精神に重大な欠陥をもたらしている。
http://www.unic.or.jp/new/unic_60yr.htm
その原因はロゴが正距方位図法によってデザインされたからである。

正距方位図法は中心からの方位と距離だけを完全に正確に表現する図法である。円形の方位図法から、全方位の全世界を描くことができるので航空機のナビゲーション表示に利用されている。
中心から90度までの範囲ではひずみは少ないが、より外周では円周方向の拡大が極端で、最も外側になると地図の機能は崩壊する。
しかし中心地点と他の地点との位置関係を表すには有効な図法であり、
局所的な中心主義には有効である。
投影中心の裏側の地点(対蹠点)は最も外側にドーナツ型に投影され、
全ての海洋はその中の湖になってしまうという重大な欠陥がある。
ゆえに、国連のロゴは、実際は南極の氷に囲まれた状態になるはずであるが、
この無意味な投影結果はロゴから意図的に削除されたのである。
そのかわり、豊穣を表す麦の穂が、世界を取り囲んでいる。
(けっして、稲作ではないことに、さらに隠れた意味があるだろう。)

国連の環境デザインおよびその政策の最優先課題に、
全地球の海岸線をより矛盾のない投影図法で
本質的に改善することが含まれなければならない。
つまり、国連では、未だに地理情報の民主化がデザインされたことはないのである。  Y.K

固体的教育カリキュラム

工業社会に適用させるために、近代の学校制度が作られた。
工業社会が必要とする工場労働の様式に不可欠な「訓練」にもっとも効果的なカリキュラムが作られた。このカリキュラムは、毎日決められた時間に、決められた同じ場所へ集まり、決められた一定水準の作業を長時間集中することだった。
工場設備が高度化されるにつれて労働者の生活水準も向上するが、不要な労働力が大量に排出されるようになると、重要なカリキュラムに従順だった労働者の家族の中から、決められた時間に一人残らずある建物に収容される、というのは直感的に不気味なことだと感じるこどもたちが現れはじめた。
そのなかでもっとも鋭敏な子供は不登校になった(私は1960年代の最初の不登校世代に属しているが、当時は不登校という概念はなかった。)

同時に、決められた時間に、決められた場所へ集まり、決められた作業を黙々と長時間行うことだけがモラルとして維持されている間に、国内では、教育された労働者を必要な場所に、必要な数だけ派遣する産業が生まれた。
一方、インターネットテクノロジーは、
毎日決められた時間に、決められた同じ場所へ集まり、決められた一定水準の作業を長時間集中することから、同時的かつ非同時的に、決められたウェブサイトによって、各自の都合で選択された課題に集中し、かつ分散できるネットワークを形成するようになった。
やがてもっとも危機的になったのは、従来の教育カリキュラムである。

暗黒時代の固体的思考によるカリキュラムである。  Y.K

流体誘導

地球はとても薄い皮膚を持っている。
そしてその皮膚はさまざまな流体を持っている。
その流体の一つが人間である。
一人の人間の血管の総長は、9万キロメートル、
地球を2周半である。
その63億人分の血管ネットワークが地球の薄い皮膚のなかで互いにうごめいている。「人類は血のつまったただの袋(カフカ)」ではないのだ。

脊椎動物はすべて毛細血管をもっている。
心臓から押し出された血流は大動脈から毛細血管を介して大静脈を循環し、肺を経由してふたたび心臓に至る。この毛細血管は閉鎖血管系にのみ存在する。白血球、血漿などが血管細胞の隙間を利用して、ガス交換・栄養分・老廃物の運搬・移動ができるのは、いわば電磁誘導のような流体誘導である。
血液は血管内に閉じこめられている、つまり閉鎖されているから誘導が発生するのだ。(毛細血管がない開放血管系の軟体動物では、動脈から流れ出た血液は、直接細胞間を経由し静脈へ戻る)。

あなたの閉鎖血管系のうごめきが他の閉鎖血管系に影響しないとは言えない。
増殖する人類の球状血管ネットワークによる無意識のサイレントコミュニケーションは、地球の水と大気という流体ネットワークの薄い皮膚の一部を構成している。  Y.K