月別アーカイブ: 2014年2月

シンタックス

既知なる構造をどれほど集めても
新しい構造デザインは生まれない。
思考の革命なくして
シンタックスは生まれない。
シナジェティクスは観察から生まれない。
シナジェティクスは自然を模倣しないまま
シンタックスを生む。

<有理>と<無理>

シナジェティクスの諸原理を構成している
自然の<理>は教えられない。
包括的デザインサイエンスの専門的作業やその項目、
そして、それに関連した科学的・数学的な一般式に関してのみ
教えることができる。
この教育の不可能性は、現代ではほとんど教育されない。
自然の理は、宇宙の神秘と調和に遭遇するための
メタフィジックスに属する。
そのメタフィジックスには
自己を教育するための
<有理>と<無理>が存在する。

客観的プロセス

仮説理論の試行錯誤から実践するまでの
全プロセスを客観的という。
その全過程をほとんどデスクトップで
完了できると考えるのはまだ主観的である。
シナジェティクスでは
仮説理論の試行錯誤から実践するプロセスに移行する
デザインサイエンスまでに
何度もシナジェティクス・モデリングを繰り返す。
———-従来の概念の破壊をより純粋にするための。

パリティ(parity)の物質化

パリティ(平衡、偶奇性)の相補性は
不等価、非平衡であり
イメージの反転(鏡像対称)ではない。
相補性は鏡像対称性とは異なる。
パリティ対称性が保存されない物理的な事実が発見されて
ほぼ60年が経過している。
しかし、世界を二分するイデオロギーは
概念の鏡像対称性によって
戦争と平和を維持してきたので
宇宙でも<左>と<右>の概念が
応用できると考えている。
自然は、パリティ(parity)の相補性、
または、非平衡の物質化において
鏡像を使わない。

同一性(identity)

自分自身でありたい欲望は
その他の試みがことごとく失敗してきた
経験から生まれる。
脳が形成するこの特殊な自己同一性(self identity)から
普遍化は生まれない。
同一性が損なわれると
社会での役割拡散や排除性が生まれるのではなく
(たとえ、同一性が獲得されたとしても)
宇宙における人間の役割が
除外される過程が反復されるだけである。

極小システム

線分(line)とは
隔たった2つの極小システムとの関係である。
テンセグリティがジョイントレスに見えるのは
古代ギリシアの数学者ユークリッド以後
その極小システムには
大きさがないと教育されてきたからである。
21世紀の個人という極小システムには
自由があるが
国家システムという全体に
ほとんど影響を与えられない存在であると
信じ込まされている。
同時に、隔たった2つの極小システムとの関係も
加速度的に消失し始めているからこそ
<部分から推測できない全体の働き>よりも
<部分から推測できる全体の働き>が
より多くの部分を覆い始めている。
それらの部分は
部分と全体との関係には
もはや無関心である。

4種のシナジェティクス

これまでの不透明な住居の壁に
外部からの光や音、そして芳香と眺めを
透過させることは困難である。
分厚い不透明な壁ではなく
聴覚、触覚、視覚、嗅覚を遠ざけるための
4種のシナジェティクス技術がある。
それらは、不透明な物質によって
バイオスフィアの720度の全方向性の視野を遮り
個人空間を分断する方法よりは
軽量で再生的に優れている。

安全な遊離のために

最密充填システムでは
ある球が周囲の球の中心として始まるのではない。
最初に2つの同径の球が最短距離で形成する相互関係から始まる。
その関係が全放射方向において
隣接するすべての球において反復されるのである。
全放射方向におけるこの相互関係は、
バックミンスター・フラーによって
最初にオクテットトラス構造の総三角形化システムに変換されたのである。
このシステムは未だ一般住宅には採用されていないが
大地から安全な遊離状態を維持するための
軽量化が要求される自動車、航空機・宇宙構造物などの
モバイル用人工物にはもっとも有効な原理として応用されている。
重力が有無にかかわらず、宇宙は全方向的である。

忠誠心(loyalty)と 王権(royalty)

生き残るための戦略においては
つねに2つ以上の政治的・宗教的組織の
どちらの内側(inside)に属するかを
最初に選択しなければならない。
社会はその選択の論理性と信頼性を
期待するように教育してきた。
この条件反射的な前提に対して
疑いを抱かせないためには
集合的な領域内(=domain)に
生まれながらに属するという意識に基づいた
忠誠心(loyalty)が形成されなければならない。
相対立して引き裂かれる忠誠心が形成されないように。
21世紀の特許権に伴う委譲された
ロイヤルティ(特権階級 royalty)にさえ
忠誠心の歴史的起源が刻まれている。