月別アーカイブ: 2019年7月

共進化する水、食料、エネルギー、シェルター

水、食料、エネルギー、シェルターを購入し、
経験の方法と知識のほとんどを他者から教育される時、
太陽系では、局所的な適者生存で終わる。
細胞がミトコンドリアとなった細菌を
幽閉しその機能を利用する方法は適者生存ではなかった。
デザインサイエンスは共進化する過程に生まれる。

SYNERGETICS RBF 1975
Two Opposite-Paired Tetrahedra Interpenetrate in Jitterbug Contraction

観察力と分節力は相補的

張力も圧縮力も分節化によってより小さくなり、
張力材も圧縮材もより短くなり
それらの関節接合数は自乗で増加し続ける。
原子核ではついに張力と圧縮力は引力と斥力に変換される。
重力に対する斥力は未だ確認されていないが
人間の分節力は聴覚視覚パターンの統計的学習能力であり、
観察力とつねに相補的にある。
より分節された構造体へ。

SYNERGETICS RBF 1975
分節化

失われた皮膜

生きた放散虫の皮膜には
テンセグリティ構造における面的な張力機能がある。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は
翼のない飛行機のようだ。
放散虫の放射状に配置された無数の棘は
ハリセンボンのように球状皮膜を支持する
正4面体状モジュールの一部として見立てられる。

細胞内で非晶質のシリカを形成して
ジオデシックな硬殻形成時に固定していく。
皮膜を失って残された骨格形態だけの放散虫は構造ではない。


http://www.geol.tsukuba.ac.jp/paleobio/research/sub/page3.html

浮遊する自律構造

放散虫はこの皮膜なくして捕食できない。
皮膜によって内部と外部を形成すると同時に、
全方向的に構造の強度と向上させて
海中を自在に浮遊できる自律構造を形成する。
この疑似重力圏の皮膜テンセグリティを拡大しても
大気圏では自律した構造にはならない。
重力によって構造の相似率は失われる。

https://footage.framepool.com/ja/shot/969776483-radiolarian

4つの無に耐えるモバイル・シェルター(生活器)

海は最初のモバイル・シェルターの実験場だった。
裏庭は、無柱、無管、無線、無軌道の
4つの無に耐えるモバイル・シェルターの最適場所になる。
疑似無重力圏から重力圏に移行する時、
構造を構成する張力材は圧縮材よりも優位になり、
モバイル・シェルターは共振する構造になる。

放散虫は疑似無重力圏での最初の量産型モバイル・シェルター

移動する裏庭

すべての裏庭は後ろ向きにある。
水、食料、エネルギー、シェルターを
統合できるライブ場所として
世界中の裏庭は移動し続ける。
上・下水道と電気のインフラと結合した
表向きの建物(不動産)を陳腐化するまで。
移動する裏庭は火星でも最適化する。

蝉は夕方裏庭の樹木に移動し日没後に羽化を始め、
敵が来る朝までに飛行できる。

有用性と記号言語

学習した概念を持たないだけで
新しいアイデアが見え始める。
しかし、真に新しい前例のないアイデアは無価値に見える。
なぜなら、まだ存在しない概念を含んでいるから、
子どもまたは探求者以外の誰かとその概念を議論しても
無益に終わるだろう。
真の有用性は、現在の大多数の幸福を求める
記号言語から生まれにくい。

最古のシェルターの元型モデル(紀元前6000年前頃)

客観的に変わる

時代は変わるように見える。
時代を外部から見れば歴史になり、
内部からみれば出来事になるという考えが刷り込まれる時。
人間は行動によって客観的になる。
発明は物質化によって環境を変える。
産業は経済を変え、
最後に時代が客観的に変わる。
テンセグリティが住む場所を変えるように。

樹木を構成する導管は、水分通導と機械強度の二つの機能を形成する。
樹木は内部に水を持った圧縮材を有するテンセグリティ構造である。

制作 シナジェティクス研究所 梶川 泰司 2019

最後の初夏

梅雨が開けて夏が来る直前に
北アルプスが眺望できる大峰高原に出かけた。
大カエデの木陰で
最後の初夏を過ごした。
夏は蚊のいないこの裏庭で昼寝をしよう。
テントコットの中に星が降るまで。

癖と個性、経験と実験

自分の癖を外から見れたら
他人のありふれた欠点と区別できないだろう。
自分を外から見た人間がいないように、
癖が個性になる日は来ない。
個性が経験と実験との相互作用から形成される時、
自分を外から見た最初の人間に接近する。