日別アーカイブ: 2014年1月23日

安全率(Safety Factor)

無知は不確実性を増大させる。
技術的な無知が増大すればするほど、安全率はより増大する。
大地に依存した基礎部をもったすべての構造は
大地に重力を流し続けるかぎり
構造のマージン(=margin 余裕部分)は増大する。
建築産業の安全率は通常4〜6倍に設定され
化学プラントの安全率は4倍、
原子炉圧力容器の安全率は3倍に設定されてきたが
航空宇宙産業の安全率が1.15~1.25倍に設定できるのは
より軽くより強度と剛性を備えた構造こそが
より少ない材料でより多くの体積を包囲できると同時に
飛行の安全性をより向上させるからである。
安全率がより増大ればするほど、応力分散の自由度はより減少し
リダンダンシーがより増大する。
構造のマージン(余裕部分)こそが
安全性をより低下させているのである。