アジアの高床式住居に水害はない

台風は太平洋の海水の上昇した温度エネルギーが供給されるかぎり、
より巨大化するプロセスに入る。
日本列島付近の偏西風との衝突によって
台風の左回転の運動エネルギーにブレーキがかかり始める時、
徐々に沿岸都市との摩擦などにより渦運動が弱まっていくが
海から陸に突入することで
巨大化するための供給源を絶たれるのである。

沿岸部に密集した凹凸コンクリート都市は
地表との摩擦エネルギーを最大化できるが、
防波堤が決壊すれば短時間に水没するデザインだ。

分水嶺から流れる水がしばしば沿岸部を覆う時でさえ、
アジアの高床式住居に水害はない。

アジア全域の高床式住居のデザインは、長い両岸の堤防の建造費よりも
無数の高床式を建造する方が安全で経済的だから持続してきた。