なぜウイルスは自らをテンセグリティ化したのか

システムの代替手段を確保して得られる安全性が
冗長性=リダンダンシーである。
テンセグリティはリダンダンシーを排除するシステムがある。
飛行機<自動車<建物の順に 重複的・付加的リダンダンシーが増大する。

張力機能が表面にあるテンセグリティには
リダンダンシーを完全に排除するシステムがある。

例えば、ウイルスや放散虫のトゲは、
表面張力を飛躍的に増大させるテンセグリティ化によって
自らの強度を失うことなく超軽量化をデザインするために存在する。

顕微鏡撮影によって皮膜が破壊され、さらに
ウイルスや放散虫のトゲと内部構造の一部が破壊される。
張力膜なき構造から全体の機能は観察できない。
テンセグリティ全体の働きは
どの部分からも推測不可能だが、
あるいは、張力を完全に排除された
テンセグリティから全体の働きは見えない。

ウイルスや放散虫の研究のほとんどは、
皮膜が失われた構造の形態に注がれてきた。