ベクトル」カテゴリーアーカイブ

陽電子

絶対量が電子と等しいプラスの電荷を持ち
電子と同じ質量を持っている反・電子の存在を
P.ディラックが概念化して
C.D.アンダーソンが発見した。
この陽電子が電子と衝突すると
対消滅してしまう。
この陽電子の概念を人間に当てはめると
才能豊かだがほぼ同じ程度の個人の集合のなかで
才能が一つ少ないと
あたかも一つ多いように
機能する現象である。
不足によって
プラスの電荷を生成できる原理は
まだこどもの教育に利用されていない。

銀河新年 

非同時的・同時的に
明けまして
おめでとうございます。
銀河系宇宙に同時的なお正月は来ないが
偶然に過去と同期した一つの銀河と共に
新年を祝おう。
ginga2011.jpg

土地資本主義

ネイティブ・アメリカン部族から大地を奪うために、
彼らの主要な食料だった数千万頭のバイソンと森を
計画的に絶滅させる方策を採用したのは
アメリカの議会である。
バイソンは草食動物である。
衛星から見れば
北アメリカ大陸のカナダの国境線以南の森林は
すっかりはぎ取られている。
偏西風だけが雲を生成していない。
広大な森が雲を生成し水を保存し、
気象全体を制御しているメカニズムを
ネイティブ・アメリカンは
気象学が生まれる前から熟知していた。
バイソンの腐らない頭蓋だけを
すり潰して畑の肥料にしたのは
森を伐採して雨が少なくても耕作できる小麦畑への
唯一の持続的再生利用だった。
土地資本主義に制御された議会の機能とは、
まさに「犬の散歩を犬のしっぽに任せた」結果である。
米北東部がカナダ以上に毎年寒波に狙われるのは
森とバイソンから絶縁したからにちがいない。
Muybridge_Buffalo_galloping.gif

虚空

オオカミに囲まれ
群れから離された一頭のバイソンでさえ、
ついに大地に触れ伏したときは
お腹を食べられながら
静かに虚空を見つめていた。
生命はいつか必ず終わることを
知っている人間だけが
いつ死んでも困るように
生きてしまう。

不耕起

精神を耕すことが哲学ではない。
特に読書で耕してはいけない。
宇宙の諸原理が宿るまで
精神も不耕起で
真実と共に生き延びるのが
メタフィジックスだ。

暇な時間を利用できる人は
いつも忙しい人だ。
いつも暇な人は
利用できる暇がないほど
時間の牢獄にいる人だ。

アプリ

人間は、人間がまだやれることの
100分の1にすぎないとしたら、
すでに人間は存在する前から
計画されていた可能性がある。
人間の個性などはただのアプリだ。

準備

死ぬ用意をしても
死とは無関係なように
生きる用意をしても
本当に生きてはいない。
未来のための準備で
人生を台無しにしてしまう。