ところで、幾何学は回復などしない。
シナジェティクスによって陳腐化されたのである。
そして、シナジェティクスは
『コスモグラフィー』によって
宇宙構造論を含んでいる。
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有用性
シナジェティクスが形をデザインすることなどあり得ない。
現実性を専門性と引き換えに失ってしまった人々が
<有用>な形を求めることになる。
彼らは、そうすることでシナジェティクスを
そうでなければ、堕落した幾何学の回復のために
工学的に見せたいだけだ。
それが、他の人々の判断に委ねるためだとしても
有用性は人間だけのものではない。
自然の構造デザイン
面構造システム、フレーム構造システム、ジョイントシステム
といったものがあるわけではない。
フレーム構造が面構造に取って代わり
また、ジョイントシステムがフレーム構造に取って代わったというのでもない。
これら三つの面、線、点に関する個々のメカニズムは
相互に作用する複合的な構造であり、
その中で変わっていくものは
それらの相互作用を見抜いて単純化された
構造に関するテクノロジーだけである。
つまり、自然が採用した構造を学びたければ、
テンセグリティ構造から始めるべきだ。
戦略的なゲーム
バックミンスター・フラーの後継者の見解にすぎないとされることが多いのだが、
<テンセグリティは美しいが、建築空間には使用できない>という
建築コードのユーザである建築家たちの考え方は、
私の考えとはおよそかけ離れている。
建築とは戦略的なゲーム(国立競技場の場合がそれを物語っている)のことであり、
テンセグリティが、最初の科学的構造であるということは
誰もが解っているはずのことである。
シェルター
シェルターについては、
〈所有する側と〉と〈所有しない側〉との対比や、
格差モデルや生産性の優位性を放棄しなければならない。
航空機がデザインされるときのように
安全性と軽量化によるモバイル性が
土地資本主義からの脱出手段を決定づけるのである。
数学について
シナジェティクスと構造とパターンの関係は
恒常的かつ根本的である。
それは数学と変わらない。
そして、デザインサイエンスも同じである。
たとえば、軽量化は構造とパターンから解決できる。
対比的構造
張力に統合力は内在する。
圧縮力も外在的なものではなく、
構造に生じる圧縮力の不均衡の結果としての張力作用が
やがて両者が相補的に等価の構造を生成する内的条件となる。
そして、稀に、圧縮力と張力は閉じた構造で対比的に調和する。
その構造とパターンのメタフィジックスの起源は
テンセグリティに始まる。
それは第2次世界大戦後だ。
軸角(axial)
幾何学でもっとも衰退した角度の概念は、
軸角(axial)と2面角である。
ダビンチの時代に一度復活したのは球面幾何学と共にである。
Axial 上反角は、飛行機の翼の水平面から上方に上がっている角度であり、
自動的に水平姿勢に戻す作用がある。
横揺れ安定性を向上させるのであるが、
人間にとっても身体中心部と言う意味がある。
大地
大地に依存し、大地に自重を流す
あらゆる構造を砕くために
テンセグリティは生まれた。
権力の構造もまた大地に依存している。
網膜を超えて
小さな要素の集合体として描く構造分析方法が
張力の統合作用を除外していても
誰も気にとめなかったのは
全体が部分の集合ではない存在を知識以上に見れないから
〈テンセグリティ〉という存在の明白さによって
すっかり盲目にされてしまったからかもしれない。
相補的であれ、補助的であれ、
張力の機能が熟考されないままに
人体も、細胞も、住宅も、
そして、太陽系も
意識の背後に残されてしまう。
網膜を超えて熟考する時に
真の構造はやってくる。
