プリセッションは
シナジェティクスの主要な概念用語の一つであり
また最も翻訳しにくい概念の一つである。
天文学の歳差運動が
プリセッションのもっとも分かりやすい
物理的現象を表しているわけではない。
現象に対して先行[優先]する存在を対象化しないかぎり
専門用語がさらに分岐していくばかりだ。
「シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ
階層的モデル
発見されたシナジェティクスモデルは
新たなモデル言語を内包している。
そのモデル言語は
熟考によってはじめて発見され、
そのシナジェティクスモデルは
モデル言語によってはじめて発見される。
ひとつのシナジェティクスモデルは
じつに階層的である。
熟考する(consider)
あるがままのシナジェティクスモデルを見ることは
いつも簡単ではない。
新しい関係は、重さではなく、形態(form)でもないから
新しい言語がなければ、見えない関係が存在する。
自分で発見したシナジェティクスモデルでさえ
あるがままではないのだ。
あるがままに接近できるのは
唯一、モデル言語による熟考(consider)である。
別な方法(precession)
自分が既に知っていることを正当化するための知識は
それを正当化する代わりに別の方法で思考する知識よりも豊富だ。
別な方法とは、すでに知識ではなく
思考自体を批判する作業過程に属しているからだ。
幾何学的思考自体への批判作業でないとすれば、
シナジェティクスとは一体何なのか。
テンセグリティもジオデシックスも
批判する作業過程が引き起こす
別な方法(プリセッション)の発見から生まれている。
プリセッションとは偶然の副作用ではない、
予測不可能な、しかし、確実性からやってくるシナジェティクスは
数学的証明よりも概念モデルの発見の探究から始まる。
構造と過程
構造を定義するということは、
その現実的な破壊、あるいは非破壊実験、
その効果的な構築方法、
そして、
これまで存在しなかった変換作用の発見、
あるいは統合作用などの理論形成、
これらの過程を経験することを意味している。
概念モデルから原寸大モデルまでの
テンセグリティシェルターの定義は
過去には存在しない。
非軽量化のテンセグリティ
テンセグリティを個人的な芸術作品にするための
芸術表現の正当化は、モービールに影響された
彼の初期の彫刻作品から後の
軽量化を排除した非工学的な歴史である。
たとえ、現代美術の美の諸基準に従っていたにせよ。
彼はインタビューで
テンセグリティは人間の住居にはもっとも<危険な構造>と
考えていたことを告白している。
一本の張力材の破断が構造の破壊を引き起こすという
幻想に浸れる美学は
作品の緊張感の維持のために
非工学的な歴史は拡張された。
太いステンレスパイプの圧縮材と
ステンレスワイヤーのテンション材から
浮遊するテンセグリティは生まれない。
非軽量化されたテンセグリティはもっとも危険な非構造である。
彼が閉じたテンションネットワークを発見できなかったのは、
表現の根拠が、しばしば表現の自由という概念に覆われたまま
それは古代における道徳的経験の
道徳的意志の中心にあったものと変わらなかったからである。
最適化(Optimization)
いかなる種類の安定も持たないシステムは
最適化とはほど遠いシステムである。
断片化を解消するのではなく
そもそも断片化が形成されない
テンセグリティにおいては。
無題
いかなる種類の安定も持たない構造を
シェルターにインストールできる。
自由なエネルギーが生成されるのではなく
システムへと循環するのだ。
自己規律
自己規律はグランチへの否定的情況を生成する。
それはシナジェティクスのデフォルトである。
シナジェティクスが
あらゆる教育機関で教育できない理由でもある。
肯定的デザイン
ほとんどのデザインは
自己規律から逸脱した
肯定的情況から生まれる。
宇宙がテクノロジーであることを
否定する情況から生まれる
デザインの短命さがそれを物語っている。
シナジェティクスが
政治的権力(グランチ)への抵抗に関わるのは
自己のテクノロジーとモデル言語との峻烈な関係性に到達した時だ。
それこそが、自己からの離脱を可能にする
肯定的デザインをもたらす唯一の方法だ。
