シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

企て

より少ない種類の核子から
92種の原子核を効果的に形成するために
自然は核子という安定したモジュールに到達した。
モジュールは分割された結果ではなかった。
部分と全体の絶えざる相互作用の結果でもなかかった。
なぜなら、
<部分と全体>はまだ存在していなかったからだ。
難問の解決方法は
問題を最初から分割するのではなく、
より操作可能にするために
問題を可能な限り全体から対象化する企てにある。
ほとんどの問題は
問題でない残りの部分から生成されるだけではなく
<部分と全体>がまだ存在していないことから形成されている。

逸脱

住居を得ようと思ったら、土地を買わなければならない。
食料とエネルギーを得ようと思ったら、金を使わなければならない。
発明を得ようと思ったら、頭を使わなければならない。
その発明を金に換えようと思ったら、法律家を使わなければならない。
原理を発見しようと思ったら、宇宙の法則を理解しなければならない。
つまり、自分と自分以外のすべてを初めて外から見るのである。
この完全に客観的な逸脱を制限する法律はまだ存在しない。

偶然

最良のモデリングが決定できるのは
熟考の末になされた結果ではなく
偶然にやってきた場合が多い。
新しい概念を内在したモデリングが
つねに単純な素材から構成されていることは
偶然ではない。

関係性(relationships)について

関係性は異なった出来事から構築される。
学習過程では
より多くの情報を取り込む習慣を
関係性の構築方法として肯定しがちである。
しかし、新たな情報に期待する必要がないほど
経験された事実はほとんど未整理のままである。
統合するという行為によって
出来事を外部化すると同時に
秩序は内部化される。
自然は諸原理を矛盾なく内部化しているが
人間が肉体的精神的に束縛するものを減少させるために
自然を利用するかぎり、
自然はいつも外部のようにふるまう。

関係性の発見

より多く理解する方法は
より少なく知る方法である。
その方法は、
知識ではなく
知識と知識との関係を
発見する行為から生まれる。
例えば、岩石とミュートコミュニケーションとの関係を。

という鋳型

他人とは違った人間になることに基づいて
もっと知的になり、もっと明晰で尊敬されるために
思考が他人と異なるように努力する。
これこそが絶えず知的産業社会が
個人に求める個性へのアプローチなのである。
そのアプローチの見返りに
個性に見合った深い安心感を期待しているのである。
しかし、アプローチは対象とするものに接近する方法である。
動機のないまま他人とは違った人間になる方法に没頭すればするほど
言葉や規範、願望によって
がんじがらめにされているのである。
個性は社会が作り出す見えない鋳型なのだ。
生成される中身はどれも驚くほど同型である。
思考方法を壊す思考はその方法からは生まれない。
Think different はすぐれたキャッチコピーであったが
命令形は何の違いも生まないのである。

発明と発見

「私が発明した」というとき、
その人間は過ぎ去った出来事の記憶の中に
生きていなければならない。
発明という分離的行為は過去の蓄積から生まれるからだ。
「私が発見した」というとき、
その人間は宇宙の記憶に生きている。
単独者として原理を発見したにもかかわらず、
先験的な相互関係を再発見したにすぎないからだ。

平均律

好きな音楽があれば
嫌いになるまで聞いてしまう。
嫌いになる理由を知りたいとしても
それは、好きになる理由とあまり変わらない。
思考したいときに、バッハの平均律を聴きたくなるのは
好きという限界を知りたいからではなく
音楽を好きにさせる意図を超越する方法として
無限に対するバッハの操作主義的な作曲法が理解できるからだ。
それは永続的な方法にちがいない。