カテゴリー別アーカイブ: シナジェティクス

大きさの制限がない構造

バックミンスター・フラーはテンセグリティ構造には
大きさの制限がないという一般化された理論を構築した。
一方、テンセグリティはどれほど小さくなっても構造だから
動植物に共通した細胞という単位(cell)に限らず
原子核までテンセグリティ構造になっている。

Donald Ingber’s Tensegrity Cell Structure
Cells contain a highly complex network of tensioned filaments and compressed microtubules that form eukaryotic cytoskeletal construction.

殻の厚み

住居の平均的な壁の厚みは30センチ程度である。
部屋の幅が6m程度とすると、
その厚みは幅の20分の一となる。
人間の頭蓋骨の平均の厚さは6mm 程度で
直径との比率は40分の一以下である。
鳥の卵の殻の厚みと卵の直径の比率は80分の1以下である。
適切にデザインされたテンセグリティ・ジオデシックドームの
その比率は200分の一以下となる。
モバイルテンセグリティ構造の壁は
圧縮材ではなく張力材として機能すべきである。  

共鳴型テンセグリティ構造 直径6.5m 重量30kg

「原子はテンセグリティであり、その構造システム全体には〈固体〉などもはや存在しない(RBF)」
テンセグリティ・シェルターはリダンダンシーを完全に排除した物質の結合状態を露わにした。
その機能は、これまでのすべての産業社会を支配する経済理論(収穫逓減の法則)に反しているだろう。

共鳴型テンセグリティシェルター 直径6.5m 重量 30キロ 
制作 シナジェティクス研究所 梶川泰司 2008年
尚、このプロトタイプは、シナジェティクス研究所が研究開発し
ザ・ノースフェイスの40周年のスパイラルでの展示のためにザ・ノースフェイスにレンタルされた。
現在シナジェティクス研究所が所蔵している。


https://www.goldwin.co.jp/corporate/info/page-22280

再生的な動機(Know Why)

動機から試行錯誤が生まれ、
試行錯誤が思考を生み、
思考が概念を生み、
概念が素材と道具の組合せのデザインを決め、
あるいは素材と道具の組合せが別のデザインを決める。
道具も素材も異なった言語だから、
すべての異なる言語との統合が新たな生活空間を生み、
生活が自分以外の環境を変え。
環境が生活を、次に概念、
そして思考を変え、新たな動機を生む。

基礎的か、応用的か

あらゆる基礎的知識は人間が一時的に想定した知識体系である。
シナジェティクスに基本モデルも応用モデルも存在しない。
自然の諸原理を発見した結果、
シナジェティクスにはシナジェティクスを理解する基礎的知識は存在しない。
全体が同時的にかつ非同時的に存在するだけである。

シナジェティクスへの過程

捻れによって2mもあるDNAの2重螺旋ループは縺れない。
同時にその捩れが2重螺旋を複製するためだとしたら。
「閉環状DNA構造も捩れたループ」であると考えたのは、
表裏のない捩れたKAJIKAWA Bandを発見した後だった。
モデリングのプロセスにシナジェティクスが潜む。

KAJIKAWA Band(プロトタイプ) 
捩れたループ(Twistig Loop)から変換された4面体構造
グラスファイバー、制作 シナジェティクス研究所、1989年  

☆KAJIKAWA Band 販売
シナジェティクスオリジナル教材 第2弾
https://www.tensegrity.jp

先験性にアクセスできない存在

先験的な存在は、つねに神秘的である。
それは、宇宙の知性を暗示させる存在ではなく、
人間が先験性に接近するには限界が設けられた現実を意味している。
刺激や慰みあるいは啓発のためにそこにアクセスできない。
シナジェティクスは神聖幾何学を起源としない。
異なる出来事の関係性に始まる。

プロトタイプの変容

量産するために
プロフェッショナな集団性でデザインした
プロトタイプが
一人の人間が自分のためだけに制作した
個人用プロトタイプよりも
より安全でより軽量でより剛性と強度があり、
より経済的であるとは限らない時代にいる。
個人的利益が目的ではない原型デザインの段階から。

動く自律的受容器

気象変動から生まれる
豪雪や暴風雨などの外部の衝撃を絶えず分散する
モバイル・テンセグリティシェルターは
不安と悲しみ、
改善の余地のない現実に囲まれて生きる苦難を
互いに分かつ友情と愛のように振る舞う、
自律的に動く受容器として物質化した
最初の共振的構造なのだ。