日別アーカイブ: 2019年9月19日

風速50mの風圧に耐える住宅デザイン

沖縄の屋根は、瓦相互の隙間をすべて漆喰で埋めて
すべての瓦を互いに結合する。
さらに周囲は家の屋根よりは少し低い石垣で覆われている。
これからの気候変動に対応した
少なくとも風速50mの風圧に耐えうる
実用性に富んだ住宅デザインは
沿岸部や豪雪の寒冷地にはなく沖縄にある。

なぜ屋根は台風で吹き飛ばされるのか

沖縄では風速50m級の台風は毎年やって来る。
強風下では家の反対側に渦による陰圧が生じて
瓦や壁の隙間から雨水が吸引され、
家屋内部に進入する。
同時に、建物が風圧を受ける面以外では
風圧力はつねに揚力または負力に変換され、
残りの面に対してすべて直角に作用して
屋根全体が剥離していくから
沖縄の屋根は、漆喰で屋根瓦を相互に結合して
隙間を作らない構造を採用している。

なぜ屋根は吹き飛ばされたのか。

気候変動に対する屋根の弱さ

熊本では耐震設計に対応した新築の住宅が倒壊した。
耐震設計は真の地殻変動にはまだ対応していない。
千葉でも新築の屋根が吹き飛んでいる。
「ブルーシートで覆われた屋根の多さは
台風の強さを表した」のではなく
気候変動に対する屋根の弱さを表したのである。

台風の強さに対する屋根の弱さは
ブルーシートの数で表される。

朝日新聞映像報道部 撮影

手の機能(再考)

コウモリの飛行能力は
手の骨格と手の筋肉と皮膚が進化して生まれた。
揚力を生成する膜面を形成しているからこそ
空中で自在な方向転換ができるばかりか
その大きな手を閉じて(あるいは翼を折り畳んで)
後足だけで逆さにぶら下がることができのである。
彼らは夜間の空中を高速で機敏に移動するために
光学的な視力と後足の筋力を失ったのである。
人間の視覚と小さな手は
「思考する精密機械」として機能している。
シナジェティクス・モデリングにおいても。

より大きな手の骨格と手の筋肉と皮膚から
コウモリの翼はデザインされる